アップル含むGAFAの今月の特許出願分析
今回はアップルの一月の特許分析です。
テレビドラマ相棒の中ではIT長者・加西周明が“建国の父”である「ネオ・ジパング」というゲームを作ったクリエイターの設定でした。創業社長と言えばアップルのスティーブ・ジョブズが有名ですね。
さてこのゲームの分野では現実には作成ソフトが熱くてEpic GamesのUnreal Engineとシェアを大きく2分しています。
Unityのチームは元々北欧のゲーム会社でしたが、自作するよりツールを売ることに今では特化しています。Macにも対応できるゲームエンジンをフリーミアムモデルで展開する事によりIPOしました。自分で仕切ろうとして思ってたよりも初値は高くなかったようですけど。
Epic Gamesは自社ゲーム、フォートナイトの方が一般的には有名です。手数料が高いとアップルストアを1984の世界で貶すCMをしています。
いずれもアップルと関連のあるというこじつけで本題のアップル特許分析に移ります。
アップルの出願
今年に入ってAppleがUSで公開した特許は1931件(10月8日発行分まで)です。
あのマイクロソフトの1665件より多いです。時代は変わりました。
筆頭発明者で抽出するとランキング上位、Wang Paul X. さんが 15件で最も多く
13件で同率 Tourapis AlexandrosさんとXiong Gang、さんでした。
GAFAの他の企業と比べて1件だけ公開している発明者の数がべらぼうに多いので
開発体制に年1件の指示が行っているのかもしれません。中国でのファミリー出願も他のGAFAより多いです。
分類付与も参考までに載せますが100件以上だけでも
155件 H04W072/04 ・無線リソース割り当て[2009.01]
153件 H04L005/00 伝送路の多重使用を可能にするための配置
150件 G06F003/01 ・ユーザーと計算機との相互作用のための入力装置または入力と出力が結合した装置(G06F3/16が優先)[8]
141件 G06F001/16 ・構造上の細部または配置[2006.01]
当たりが多いのですがなんと言っても第三位関連の入出力、特にタツチスクリーンが下記の関連の分類を合算すると多いです。
111 件G06F003/041 ・・・変換手段によって特徴付けられたデジタイザー,例.タッチスクリーンまたはタッチパッド用のもの[8]
109件 G06F003/0484 ・・・特定の機能または操作の制御のためのもの,例.オブジェクトやイメージの選択または操作,パラメータ値の設定,範囲の指定[2013.01]
147件 G06F003/0488 ・・・・タッチスクリーンまたはデジタイザを利用するもの,例.ジェスチャによるコマンド入力[2013.01]
が含まれ、アップルらしくあります。
Amazonが付与分類トップ77件の H04L029/06、08は同じ期間のGoogleの付与分類3位、4位(101,108件)、FBの付与分類3位(20,37件)でもあり競合領域ですがアップルにはランク外。でも85件も出していて抜けはありません。
件数分布では見逃しそうになりますが、件数ベースでは互角です。ちなみにデータ伝送制御手順、プロトコルの出願ですからこの業界の基本です。
逆にG10L015/22 ・音声認識処理はグーグルトップの付与112件でアマゾンは33件
でここもエコーなどで競合していますが、アップルはSiriなどあるはずなのにTop50にも入りません。(調べたら23件ありました)
GAFAの出願対比
文化的に出願をあまり出さない全期間で15162件のAmazon、9334件のFBと異なり、
出願も行うアップルは37784件出しており、グーグルは42184件アルファベット含と2つに綺麗に切り分けられています。ちなみにGAFAMのマイクロソフトが64492件でした。
さて、これだけだと何を開発しているのか分からないので
9月以降にアメリカで公開されたアップル関連の特許を全件269件を確認しました
と言いたいところでしたが多くて挫折。余りに反響が少ないので、方向性を間違えました。
本題に戻りアップルは同時期のマイクロソフトの285件とともに出ていますね。
昨日のフェースブックでも書きましたが、いいねに振り回されるひとりとしては、その数が少ないので萎えました。詳細分析は止めてとりあえずGAFA一斉特許分析としてGAFAをまとめてみます。
ただし、あくまで公開情報、実際の開発時期とは一年半のタイムラグが有ります。今現在はもっと先を進んでいます。
グーグル
明らかな傾向無し
事業まんべんなくといえそうです。
アップル
一昔前のようなイアホンが多くてびっくりしました。
また、マイクロソフトのSURFACEのようなタッチパネルディスプレイを立て掛けるキーボードを出願しています。ハード系のこれだけを日本と韓国に出願していて、アップルの競合他社の認識が良く分かる出願国の基準だと思います。
また、タッチスクリーンは元祖のイメージもあり継続して出願しています。特許分類でも多く付与されています。
図は割愛
フェースブック
ベッドアップディスプレイなので眼を攻めています。ここが花形なので今が競合を蹴飛ばしトップになるための投資時期です。
AIのコンソーシアムに入っていたはずたと思いますが出願ではそれほど注力していないように見えます。
アマゾン
仮想機械つまりAWS 絡みの出願が多いです。
分類付与で一番多いのが、 77件の H04L029/06 ・・プロトコルによって特徴づけられるもの でした。続きものの 68件の H04L029/08 ・・・伝送制御手順,例.データリンクレベル制御手順 で多いです。
となりました。
まとめ
今月の出願は、頭のアマゾンAWS 、耳のアップル、眼をフェースブック、グーグルはまんべんなくといえそうです。
以前書いた絵とは変わって来ています。この絵の位置付け今では金のなる木、言い方悪いですがあくまで金蔓です。ここで稼いだ金を次のビジネスに投資しています。
スティーブ・ジョブズがアップルを作った時はマッキントッシュのパソコンの会社でしたが、転地を重ねて今ではプラットホーム、エコシステム会社でしょうか?いやまさに、区分が付かない、アップルという分野です。
記事が多く書かれている頃には、成長ではなく成熟時期だという話も有ります。アップルも長らくトップですので、次の技術革新の波に乗らないと、日本の家電の二の舞ですよ。
相棒のようにマンネリ防止に、作家さんを入れ替え差し替えするように、売り買いしたいところでしたが、独禁法でグーグルが訴えられると、次に進みづらそうです。
少なくともこれから何処に舵を切るのか注視しないと行けませんね。内省的に定期的にウォッチはしていこうと思います。
ちなみにGAFAMの買収件数は9月以前は25件でした。
2016年の51件、2017年の52件と比べて期の途中としても少なく、出資にシフトしているそうです。
グーグルがスマートグラスNorth
アマゾンがZooX、ズームじゃない自動運転の会社です
フェイスブックがMapillary
マイクロソフトがサイバーXやメタスイッチなど多数
アップルもネクストVRやダークスカイなど多数
しています。アップルはVRのスペーシーズや先ほどのストリーミング配信するネクストVRなどを注力領域にしているようです。
特許だけだと片手落ちなので公表情報も加味しつつ検証しないといけませんねぇ。
では