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GREEが今度は100億稼ぐ

そろそろ?流石に?終盤のGREEとSupercellのUS訴訟、今回は下の図の赤枠の2訴訟です。

追記:GREEのプレスリリースが出てました。

なお、当社は 2019 年2月以降 Supercell 社に対して特許侵害に基づく損害賠償請求訴訟を合計 7件連邦裁判所に申し立てており、今回はそのうち3件についての評決となります。また、今回 の評決に先立ち、2020 年9月に2件について Supercell 社による故意侵害を認弊社の理解

ということです。

追記終わり

去年の850万ドル地裁勝訴に続き、GREEは今回も陪審員から高額の賠償金を認めてもらっています。


なお下の図ではClash and Clanは青色、それ以外は緑色に色分けしています。

スーパーセル側からはIPRも多数行っていますが、これ以上増えると見ずらい(今でも十分ですが・・・)ので割愛しています。

2017年からの特許訴訟について左側に攻撃側のGREE、右側がクラロワやクラクラを運営しているSupercellです。だいぶ前にテンセントがSoftBank系の日系企業から買収しました。

何度目かの図になりますがグローブひとつで1訴状です。

Supercellにある青い盾のマークは今回のIPRではなく訴えられた特許に対する不存在確認訴訟です(いずれも認められていませんが)

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さてまずは下の赤枠、100億円の賠償金です。

Supercell敗訴です。

Case 2:19-cv-00310-JRG-RSP

Case 2:19-cv-00311-JRG-RSP

As used herein, the following terms have the following meanings:用語の説明だけ載せておきます。

 原告• GREE or Plaintiff refers to GREE, Inc.

被告 • “Supercell or “Defendant refers to Supercell Oy

対象特許 六件• The “ 346 Patent refers to U.S. Patent No. 10,328,346 

• The “’689 Patent refers to U.S. Patent No. 10,335,689 

• The “’708 Patent refers to U.S. Patent No. 10,076,708

 • The “’832 Patent refers to U.S. Patent No. 10,413,832 

• The “’107 Patent refers to U.S. Patent No. 9,079,107

 • The “’439 Patent refers to U.S. Patent No. 9,561,439 

二件の訴訟が併合されて、一括審理されてます。対象特許のクレームもこれまでのやり取りの中で絞られ下記の限られたのみによって100億円稼ぐことになりました。

• The “Asserted Claims refers collectively to Claim 3 of the ’346 Patent;

 Claim 8 of the ’689 Patent; 

Claim 1 of the ’708 Patent; 

Claims 2 and 3 of the ’832 Patent; 

Claims 1 and 6 of the ’107 Patent; 

and Claims 1 and 5 of the ’439 Patent

と色々書き出したいのですが速報性を優先して地裁の陪審員のサインだけ。

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9200万ドル、日本円にして約100億円です。

具体的な特許の内容は以前のネタをとりあえず置いておきます。


What sum of money, if any, paid now in cash, has GREE proven by a preponderance of the evidence would compensate GREE for its damages resulting from any infringement you have found? Answer in United States Dollars and Cents, if any: $

スーパーセルのアプリ売上も陰りが出るなかでこれはデカイです。

スーパーセルの移送手続き 却下

あと、初期の訴訟三件も、スーパーセルの移送手続きクローズしてました。

2020-113 ______________________ On Petition for Writ of Mandamus to the United States District Court for the Eastern District of Texas in Nos. 2:19-cv-00070-JRG-RSP, 2:19-cv-00071-JRG-RSP, and 2:19-cv-00072-JRG-RSP, Judge J. Rodney Gilstrap. ______________________ ON PETITION ______________________ Before MOORE, CHEN, and STOLL, Circuit Judges. PER CURIAM

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テキサスからカリフォルニアに裁判所を移送したいという訴えです。

Accordingly, IT IS ORDERED THAT: (1) The petition is denied. (2) The motions to exceed the confidential word limit are denied as moot. FOR THE COURT March 17, 2020 /s/ Peter R. Marksteiner Date Peter R. Marksteiner Clerk of Court

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訴えは却下、詳細は不明です。

ちなみにこの判事は元空軍大佐だそうです。

まとめ

前回の勝訴は上にも書いた移送手続き三件中の下記の二つで損害賠償金は850万ドルです。

CIVIL ACTION NO. 2:19-CV-00070-JRG

CIVIL ACTION NO. 2:19-CV-00071-JRG

過去に色々書いたので気になる方は下で詳細で。

これと今回のを積算するとGREEはプラスでしょうね。

ただ弁護士事務所はいずれのチームも大幅なプラスだと思います。フィーだけでも凄いのに成功報酬まで入れたらウハウハだと思います。トライアルは下記に続きます。

Case No.: 2:19-cv-00413-JRG-RSP JURY TRIAL DEMANDED

August 2 JULYセレクション

この陪審員セレクト辺りから金額が跳ね上がるので、お疲れ様です。弁護士が大挙して参加するし、勝つために更に高額な法廷弁護士がドシドシ追加されることも多いです。

トライアルがはじまるごとに数億円単位で増えて行きます。そんなにかかるの?と思ったあなた。

訴訟弁護士それも特許弁護士はアワーレートがべらぼうに高い人もいます。あくまでも仮定の計算ですがここではパートナーに成り立てぐらいの一時間四万円の人をメインでたって貰ったとします。ホントミニマムです。普通はもっと高額かつ複数来ます。

8時間/1日×20日/1月×4万円/一時間×12カ月/1年=640万円×12カ月=7680万円

ここにサポートのアソシエイト二人が一時間三万円でついて、100時間×12カ月=7600万円

八万円のシニアが時々チェックする、これがひとつの訴訟に張り付いて、10時間×12カ月=960万円

これに事務手数料や交通費、データベース使用料もろもろ。

更に今回だとこれが同時に6,7個動いています。IPRへの応答もしないといけないし、ウキーってなりそうです。

トライアルになったら更に高額の陪審員にピッタリする弁護士を選んで、資料作成のサポートやら、陪審員対策のエキスパート、トライアル前にはガンガン人が張り付きます。テキサスならではの現地の弁護士を追加したり、金食い虫です。

あるGREEケースの提出済みドケットを見ると、現地のテキサスの地方弁護士事務所から二人。テキサスバーです。

メインの事務所からはカリフォルニア州サンフランシスコの事務所から二人、その近郊から一人、ロスからも一人、ノースカロライナ州から三人、その近郊から二人、ジョージア州アトランタから二人。

名前が載っているだけで14名、これに名前が載らないアソシエイトやパラリーガルを含めると、この資料作成だけでも上の計算式で概算したら…後は想像にお任せします。

これで原告は勝てたらいいが、被告は勝訴してもほとんど戻って来ません。和解するわけですね。




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