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障害は「できればないほうがいい」のか?

最近、障害は「できればないほうがいい」ものなのか?障害者は「できればいないほうがいい」ものなのか?という問いについて考えていたが、自分の中で一応の結論が出たので、ここに書き記しておきたい。 ---------- 「障害」というくくりで考えない。分解する。それにより本人を生きづらくし、主体的自由を持った生を妨げる「バリア」は無いほうが良い。一方で、この社会に多様性をもたらし、「人間」という言葉が含む意味を拡張するものとしての「個性」の意味合いが、現在の「障害」には含みこまれ

    • 7月26日

      9時。稽古から直接向かった重度訪問介護の夜勤を終える。利用者さんの家をでると、気持ちのいい青空だった。 急がねば追悼式に間に合わない、と思っていたらそもそも追悼式への一般参加はできないということを知る。 おおらかな気持ちで向かうことに決め、乗換駅である中野で花屋を探す。 10時前だったので、小さな花屋しか開いていなかった。商店街の端の方にある間口の狭い花屋さんで、準備中のような雰囲気もあったが、声をかけると快く応じてくれた。「弔問用の花束を」とか、「献花のための花束を」

      • SPAC『マハーバーラタ』@行幸通りを見て

        SPAC『マハーバーラタ』の千秋楽を見ました。それにつけて、自分がどのような演劇の作り手にならねばならないと考えたのか、この感興の薄れる前に書き残しておかねばならない、という衝動に駆られ、この文章を書き始めます。 多くの感想にあるように、「多幸感」という言葉に、この作品がどのように観客の生に関わったかが集約されるような上演でした。見終わった後、東京駅で電車に乗るまでずっとニコニコしていました。この多幸感は、今年のふじのくに⇄せかい演劇祭で見た『パンソリ群唱 ~済州島  神の

        • トレーニング・デイズ in 利賀

          鈴木利賀演劇塾2023年3月プログラムに参加してきた。 利賀村から麓へ降りるバスを待ちながらこの文章を書いている。 とても贅沢な時間だった。 この素晴らしい時間をできるだけ長く自分の中にとどめておくため、この二週間の記録と、考えたこと・感じたことを書き記しておきたい。 〇はじめに  まず、鈴木忠志とSCOT、利賀村を知らない人はぜひ一度SCOTのHPを読んでみてほしい。  ネット上で全編見られるSCOT作品の映像はこちら。 ・『トロイアの女』(1982年) ・『エレクト

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