離婚調停(第1回目):待合室
行ってまいりました。
初めての裁判所は、金属探知検査からスタート。
午後一の時間帯ということもあり、エレベーター待ちの行列ができている。
私は調整を「申し立てられた側」、つまり「相手方」という立場なので、
相手方専用の待合室に行き、名前を呼ばれるのを待つ。
指定時間の約30分ほど前に到着すると、病院さながらにたくさんの人が椅子に座って待っている。平日の真昼間にも関わらず、ほぼすべての椅子が埋め尽くされるほどの人数だ。
弁護士と思われる人と一緒に来ている人も数組。
調停に向けての打合せらしき会話をしているが、大きな声で丸聞こえだ。
「調停は勝ち負けではないのですよ」
「子供に会えないのにも関わらず、苦労して稼いだお金を払うことにご主人は難色を示すはずですよ」
養育費の話のようだ。
親権含め、子供がいる中での離婚は本当に大変なんだなと思う。
それに比べて当方は子供も、ローンも抱えていないので、そんな揉め事はない。いや、だからこそ厄介かもしれない。
ざっと見渡すと、15組はいただろうか。
呼ばれる人、新たにやってくる人。
待合室の椅子が空くことはほぼなかった。
これだけの人が問題を抱えて、調停という制度を使っている。
離婚でないにしても、人と人が出会えば、関係性が生まれ、関係性の数ほど問題はあるということか。
もっと緩やかで、フレキシブルな関係性があってもいいのに、
と思っていたが、自分のことになるとそう思えない自分に出会った。
友達に離婚の相談をされたら、おそらく
「結婚だけが人生ではないよ」「今時、バツ1だって当たり前の世の中じゃん」くらいのことは言っていたと思う。
我が身になると、まったくそんなことを思えない。
自分で離婚を決断したのならまだしも、離婚を言い渡された側としてはなおさらそうだ。
今か今かと、名前が呼ばれるのを待つ。
(つづく)
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