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対照実験の知識とワキ下検温

新型コロナウイルス対策で徹底された検温。医療機関や福祉施設などではサーモグラフィーや額にセンサーを当てた検温方式が主流化しているが、正確な検温となるとやはりワキ下での検温にはかなわないのではないかと私は思う。非接触の温度計だけで測っても、研究者による差はあるものの0.6~0.89℃くらいの誤差はあると言われている。

これは私の経験だが、額センサーで37.1℃の微熱が観測されワキ下検温方式の体温計で測り直したところ、平熱の36.7℃だったことがあり、それ以降、検温が必要な得意先に行く場合は自分の体温計を持ち歩くようにしていた。その延長になるが、外出先でいつでも体温測定ができるよう、体温計も2種類持ち歩いている。

2種類というのは?
予測時間の違う2種類の体温計。今どきの電子体温計の主流である20秒方式と前世代らしい1分方式の2本。暇で在宅していた際実測計測時間の10分まで検温してみたが、その時の状況を現しているとすれば1分方式の方が実測に近く、可能な限り1分計を使うようにしている。それだけサーモ式や額センサー方式はアテにできないと思っている。

私が2種類も体温計を用意するのは、中学校の理科の時間に習った『対照実験』の知識によるところが大きく、この知識がないと、『正確な体温の測り方』に関して間違った知識を自己に植えつけることになる可能性だってあったので、学生時代の知識も馬鹿にできないなと思った次第。

私も同居の弟も病院通いしているが、私が通う心療内科とペインクリニック、弟が通う中でも糖尿病内科では受診患者へのワキ下検温を徹底しており、弟の糖尿病内科の院長から聞いた話では、感染症対策として最初センサー式の検温装置を考えていたが、正確な体温を計測しないと感染症対策にはなじまないと判断し、ワキ下体温計を大量に購入して経費を削減したという。そこでは感染症対策として『30分1コマあたりの予約患者数×2本』という数の体温計を揃えている。これでもセンサー式よりは経費が浮いたという。

あと、対照実験に関しては自分でこんなこともやった。
マスク装着の有無による体温の差。私の場合、マスクを装着しない方が0.2~0.3℃体温が低くなる傾向があり、本来の検温はマスクなしで行うべきではないのかと疑問を呈したくなるほど。

センサー式の検温による『やってる感』『なんちゃって』のような検温の盲点・問題点を突く研究者が出現しないことには、これまでの感染症対策が正しかったのか問うことはできない。そのような『検温に関するそもそも論』を誰かが突く必要ってあるんじゃないかな?

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