ネーミングセンス
センスのある人間になりたい。
例えば、ネーミングセンス。
商品を過不足なく説明し、購買意欲を引き出し、かつユーモアも入れ込む。
そんなセンスのある商品名を考えられる人間になりたい。
出会った中で一番秀逸だと思っているのは
【甘栗むいちゃいました】
である。
甘栗を剥くのは大変な作業だ。
本来、剥いてくれたことに感謝の意を述べるべきなのだ。
「甘栗むいてくれてありがとう」と。
剥いた人がへりくだる必用はない。
「甘栗むいてあげましたよ」
くらいの態度でいい。
いやむしろ
「甘栗むいてやったぞ、感謝して食え」
くらいのことを言っても許されるだろう。
そこにきてこの商品は
「甘栗むいちゃいました」である。
わざわざ大変な手間をかけて剥いてくれたのに、「むいちゃいました」とはなんと謙遜か。
自分だったら、甘栗を剥く作業がいかに大変だったか嬉々として語るだろう。
そしてその後、「でも貴方に美味しく食べて欲しかったので」などと、
称賛を期待してアピールするだろう。
彼はそんなことしない。
きっと仕事もできる人だ。
「明日の資料まとめちゃいました」
「契約とれちゃいました」
いつでも謙遜を忘れない人間。
そういう人間になりたい。
センスよくなるのはさておき、そういう人間になりたい。