次女のこと
私には二人の娘がいる。
次女は、普通の子供ではない。
一歳くらいまでは普通だと思っていた。
いつからだろうか、目線が合わなくなった。
やたらと高い場所に登るようになった。
名前を呼んでも振り向かなかった。
喋らなかった。
薄々とは分かっていた。
自閉症と診断されたとき、ほっとした。
もう隠さなくていいんだと思った。
すぐに親と上司に伝えた。
彼女は彼女なりに、
幸せに毎日を過ごしている。
しゃぼん玉を追いかけて食べたり、
キティちゃんのDVDを見て歌ったり、
お姉ちゃんのぬり絵に落書きしたり。
先日幼稚園に入園した。
心配していたが、楽しくやっているようだ。
土曜日はなぜ幼稚園がないのか理解できず、
幼稚園の帽子を被って泣いた。
少しずつ、できることが増えている。
色の名前を言えるようになった。
食べたいものの名前を言えるようになった。
じぶんの名前は言えない。
でもひらがなは読める。デコボコ。
小さくて目が大きくて、最高に可愛い。
いつまで可愛い人でいられるんだろうか。
今は毎日笑ってすごしているが、
自我が芽生えて、生きづらさを覚える日がくるんだろうか。
心配しても仕方ないので、
一緒に過ごせる時間を楽しみたい。
公園中の綿毛を吹き終わるまで、気が済むまで吹いたらいい。
お父さんは君の横で見てるし、
お昼は大好きな焼きそばを作ろう。
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