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挨拶の魔法

自閉症の次女の話。
今年は幼稚園入園、療育センター通いと
大きく環境が変化した一年だった。

公立幼稚園だが先生方も大変理解があり、
色々と配慮して下さるので
次女は楽しく過ごしているようだ。
4月は何するにもギャン泣き、
教室で靴を脱ぐこともできなかったが
今は自分で着替えたりしてるらしい。

音楽発表会ではみんなが鈴を演奏するなか、
音楽に合わせて一人で踊っていた。
楽しそうで何よりである。

幼稚園のお友達は優しい。
お世話の対象とされてるのかもしれない。
次女が疲れて寝てしまうと、
みんなが布団をかけてくれたりするらしい。

この一年で、言葉も出るようになった。
会話が成立することはまだないが、
挨拶ができるようになった。

おはよう、おやすみ、いただきます。
いってらっしゃい、ありがとう。
ごめんなさい。

可愛い挨拶に毎日癒されている。
挨拶の魔法というCMが震災の頃あったけど、
本当に魔法だなと思う。
人を笑顔にできる。

次女が自閉症なことはオープンにしていて、
私の周りのみんなが気を使ってくれている。
そんな次女が挨拶しだしたので
だいたいの人は大変驚く。
アパートの管理人さんが一番驚いていた。
そして一番喜んでくれた。

たくさんの人の支えがあって
なんとか毎日を過ごしている。
お世話になった分、人を笑顔にできる人になって欲しい。

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