ミラノサローネ2024の感想
今年もミラノサローネ・ミラノデザインウィークと訪問視察をしてきました。
営業時代にお世話になっていた家具メーカーAD COREさんのお手伝いで
今回も一緒に視察。
AD CORE独自の視察ルートがあるので基本的には定点観測といった感じです。
本当に規模の大きいイベントで全てを隅々まで見るというのは不可能。
三者三様の見解や感想があると思いますが今回は自分の中で大きく三つに絞ってみました。
・サスティナブルの標準化
・オリエンタルという一括りから逸脱した日本
・とにかく混雑
サスティナブルの標準化
ここ数年サスティナブルというキーワードをしっかりとビジュアル化して提示していた各ブランド。
今年はそのサスティナブルというワードが言葉ではなくプロダクト自体にデザインや素材としてより具現化されていた印象。
言葉だけのサスティナブルではなく、とても興味深いプロダクトが増えていました。
あと、どのブランドも大理石を使ったプロダクトがとにかく多かったのですが有限である天然素材をこれだけたくさんのブランドが一気に使うというのはサスティナブルという意味では相反しているのかな?などと少し疑問にも思いました。
サスティナブルという言葉をもはや使わないブランドも出てきているため
もう忘れ去られたの?と感じた方もいたようですがあえて提示する事もないくらい標準化されつつあるのを感じます。
オリエンタルという一括りから逸脱した日本
毎年様々なスタイルの提案が各メーカーからされるミラノサローネ。
日本を意識しているんだろうなと感じるブースデザインも多くありますが
日本人からしてみるとそれは日本ではなくオリエンタルという大きな括りの一つ。
そんな印象が多かった中、今年はデザインや哲学的な意味でとても日本らしさを感じるブースがいくつかありました。
大ヒットドラマ「SHOGUN」のようにハリウッドナイズされた日本ではない
日本を知って欲しいという気持ちがそれぞれの分野でも出てきている様子で今後も楽しみです。
とにかく混雑(攻略法も)
毎年混雑しているイベントではあるものの今年はフィエラ会場・市内イベントエリアとどこにいっても長〜い行列。
限られた時間の中で観たかったところを見ることが出来なかったという方も多かったはず。
人数制限をして中をゆっくりみせたいというメーカーの意図があるとしても
オーガナイズがあまりにもずさん。
待ち時間で期待値が上がってしまい中に入ってみると??という所も結構ありました。
基本的には列を待っている間にスマートフォンでそれぞれ個人情報を入力してQRコードを発行。
入り口で読み取りをしてもらって中に入るという流れでしたがそこに15分刻みくらいで予約時間を入れて、ある程度制御してもらえたら良いなと来年に向けて希望します。
そんな中、ほとんどのイベントが最終日となる日曜の午前中。
オープンしたての10時頃は人気のブレラ地区でも行列無しでどこも見て回ることができました。
来年は最終日曜日の午前中に一気に回るというスケジューリングをしても良いかなと思いました。
毎日フィレンツェの工房に籠って仕事をしている自分にとっては一年に一度のとても刺激になるイベント。
今回もいろいろとインプットする事が出来ました!!
-Fin-