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雑司が谷散人の街道遊歩 0723
暗越奈良街道 1日目-06 2019.3.20
暗越奈良街道がシルクロードの東端を担ったということは、今も奈良の正倉院に残る宝物の多くも、この道を運ばれていったのだろう。
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暗越奈良街道旧道が千日前通に出る場所に、笠の載った道標が残る。
「左いせ なら」とあり、笠の下の四角い穴は夜になると火を入れたものと思われる。
文化3年の建立。
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千日前通が平野川分水路を渡る今里大橋。
この橋を過ぎると、左手に神路の地名があるが、暗越奈良街道が神武東征のルートだったことに因むという。
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暗越奈良街道の道筋は、府道東大阪線へつながる。
新深江交差点の少し先で、府道は左へカーブし、旧道が直進。
右手は東大阪市の中心、近鉄布施駅の北側で、足代の地名がある。
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暗越奈良街道旧道は、近鉄布施駅からの商店街を鉤の手状に曲がる。
布施は行基の設けた布施屋に因む地名で、駅の南側にある布施戎神社(えべっさん)で知られる街。
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