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雑司が谷散人の街道遊歩 0845

中山道 8日目-06 2019.6.19

刎石山への急坂を上っていくと、柱状の岩盤が露出した不思議な景観が現れる。
「柱状節理」と呼ばれるもので、溶岩が冷却される際に収縮し、四角や六角の柱状に割れたもの。

柱状節理

柱状節理で道は左へ大きく曲がる。
このあたりを刎石坂と呼び、大きな南無阿弥陀碑や大日尊碑が並ぶ。

刎石坂

ふいに左手の視界が開け、坂本宿を見下ろす場所に出る。
一直線に引かれた中山道の道筋に沿って、街並みが整然と並ぶ様子が手に取るように見える。
ここは古くから「覗」と呼ばれた景勝地。
小林一茶の「坂本や 袂の下の 夕ひばり」の句でも知られる。


覗を過ぎると、上り坂はやや緩やかになり、やがて大きな馬頭観音の石碑の前へ。
碓氷峠は荷駄を背負った馬も越えた道。

馬頭観音

道の脇の苔生した岩の裂け目は、風穴と呼ばれ、水蒸気を含んだ湿った風が吹き出している。

風穴

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