雑司が谷散人の街道遊歩 0731
暗越奈良街道 2日目-03 2019.4.17
暗峠手前右手に地蔵堂。
脇にはこの先の矢田山を示す道標など。
峠道は暗峠へ。
枚岡からおよそ2.5キロ続いた急勾配を経て、ようやく到着。
峠は小さな集落で、道の石畳は江戸期に郡山藩によって敷かれたものという。
ここも国道308号で、石畳の国道は全国でもここだけ。
暗峠の名は、昼なお暗い樹々の鬱蒼と茂った峠だったことに因むとする説が一般的だが、馬の鞍を借りた「鞍借」、鞍を取り換えた「鞍換」、あまりの急坂に馬の鞍がひっくり返ったという「鞍返」などの説もある。
かつて峠付近の山を小椋山と呼び、峠を椋嶺(くらがね)峠と呼んだものが転じて暗峠の名になったとする説もある。
暗峠には江戸期から茶屋や旅籠が並び、伊勢参宮道として賑わった歴史が、今もかすかに息づく。