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芸人“永野”のロック本が面白い。

「ゴッホより普通に、ラッセンがすっきー!」でおなじみの
芸人“永野”が最近めっちゃくちゃアツい。
この記事を書くまでは彼の芸名を “ラッセン永野” だと思っていたが、ただの “永野” というのが正確な芸名のようだ。

元々彼のネタは好きだったが、彼に対してはその程度の知識しか持っておらず、たまにテレビでみかけても「相変わらずくだらねーなw」とクスっとする程度の存在だった。


そんなある時、Youtubeに【永野CHANNEL・ニルヴァーナを語る】というサムネが出てきた。

グランジど真ん中世代の自分なので、「永野って誰だ?」と思いながらも動画を再生。

すると画面にはカート風のサングラスをかけた芸人永野が、ニルヴァーナについて熱く語っている動画だった。
芸人だからさすがのトーク力で、面白おかしく当時の自身の体験や、環境を交えつつ、あくまでも永野目線でニルヴァーナを語っている内容にすごく共感と好感が持てた。
洋楽マニアにありがちなマウント取る的な『通』ぶった内容では決してなく、ロック好きの友達と話してるようなそんなチャンネルだった。


このチャンネルでは、他にも90年代を席巻したバンドを中心に、芸人永野目線でロックを語っていて非常に面白い。
※ただしライブ配信のアーカイブが多いので、めちゃ長い動画ばっかり(苦笑)。


そして、今日紹介したいのは、そのチャンネルのスピンオフ的な書籍
『僕はロックなんか聴いてきた~ゴッホより普通にニルヴァーナが好き!~(リットーミュージック)』が9/25に発売され、即予約して購入。
YouTube同様のノリで90年代ロックを語っていて、一気読みするほど面白かったのでオススメしたい。

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↑自分の部屋に飾っている『In Utero』をバックに撮影。

ロック好きなら誰もが聴いてきたであろう90年代バンドを中心に目次は分かれていて、各項目が読み切りのコラム的内容で、空いた時間にも読みやすい構成。


永野と同い年(昭和49年生まれ)の自分には、
「あー、メッチャわかるわー!」「そうそう!w」と声に出してしまいそうに共感でき、前述したように『通』目線で語るお堅い文章ではなく、あくまでも “趣味の合う友人と、夕方のマクドナルドでポテトとコーラだけで何時間もダベっている” そんな雰囲気のする文章で、あの頃にタイムスリップした感覚に。

本文で語られる際に出てくるバンドやアルバムも代表的なもの中心で、当時のロックファンならおそらく全部聴いてきただろうというものばかりだから自分の体験にも重ねて読みやすい。


もう目次だけでも面白すぎる。

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本書にも出てくるが、自分も第一回のフジロックでレイジを体験したし、マンソンの『メカニカル・アニマルズ』の来日公演にも行ったしで、きっと永野と同じ場所にいて、一緒にモッシュしていたであろう、あの頃を思い返していた。

どの章も面白いが個人的なお気に入りの章は

・ニルヴァーナ
・レッド・ホット・チリ・ペッパーズ
・U2
・レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン
・NIN
・プロディジー
・レディオヘッド
・マリリン・マンソン


この本はロックを勉強するとか、歴史を紐解くとかいうものでは決してなく、今40代の中年のおっさん、おばさん達が当時リアルタイムで体験した中で、ロック・シーンに最も刺激があった時代や、その頃の空気感や臭いを思い返させてくれる内容。

この本を読み終わった僕は、自宅のCDラックから本作に出てくるCDを取り出し、すっかり日に焼けて色あせてしまったCDジャケットを開きながら、聴いてみることにした。



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