SaaS の導入のコツ #3 導入編
こんにちは!zooba の名和です。
SaaSの検討、検証を経て、今回は最後となる導入プロセスについてご紹介していきます。以下の流れで進めていきます。
運用体制の決定
アナウンス
導入
効果測定
それでは、ひとつずつ説明していきます。
1.体制やスケジュールの決定
導入スケジュール
導入に関する日程を最終的に決めていきます。
検証結果から、現行システムと平行稼働することになった等、当初の予定から変更している点もあるかと思います。
視覚的に分かりやすい様、矢羽でスケジュールを引いていくと後々のアナウンス資料にも利用できるので一石二鳥です!
SaaS製品の管理者、管理部門
管理者と管理部門を決めます。
できれば管理者は〇〇さん、管理部門は〇〇部といったユニークな設定が望ましいです。
費用の按分方法や運用開始後の体制にも関係してきますので、必ず導入前に決めておきましょう。
ワークフロー
SaaS製品や社内の運用体制によって利用要否は異なりますが、新しく導入するSaaSを利用する上でワークフローの新規作成、または修正が必要になる場合があります。
また、ワークフローで利用する承認フローの作成または修正が発生する場合もあります。
会社によっては、システム担当者が管理している場合もありますので、社内関係者に確認し、漏れなく対応をしていきましょう。
問い合わせ窓口・体制
SaaS製品の問い合わせ先を決めます。
社内にサポート窓口がある場合は、追加の対応を依頼できるか確認しましょう。また、追加費用が発生する場合もありますので、詳細を確認して進めていきましょう。
そして、問い合わせ方法も決めていきます。
電話
チャット
メール など
新たに電話番号、スレッド、メールアドレスを用意する場合もありますので、社内カルチャーに合わせたやり方、導入時期、予算など会社に合った方法を決めていきましょう。
なお、最初の問い合わせ先となる一次窓口で対応出来ない内容は、二次窓口にエスカレーションし問題を解決する流れになります。一次窓口だけでなく、後続の問い合わせ先も決めていきます。
導入前に関係者としっかりと協議し、取り決めていきましょう!
2.アナウンス
アナウンス内容は、以下の点に留意して作成していきましょう。
What :何を導入するの?
When :いつから使うの?
Where :どこで使うの?
Why :なぜ導入するの?
How :どうやって使うの?
その他、前述の先行導入者からのフィードバックを基に事前に注意すべき点があれば、盛り込みましょう。
アナウンス内容を作成したら、社内に広く確実に周知できる方法で案内しましょう。会社によってやり方は様々ですが、以下の様な方法があります。
ポータルサイト
メール
回覧
全社会議 など
中には、うっかり見落としてしまったり、忘れてしまう方もいますので、アナウンスは最初の案内と直前の案内、2回程度行うことが望ましいです。
3.導入
SaaS製品を導入するまで、これまでに沢山の準備を進めてきました。
いよいよ、SaaS導入となります。
しっかりと準備してきましたので、スケジュール通りに導入していきましょう。
4.効果測定
SaaS製品の導入を終えて一息ついたところですが、ここで終わりではありません!導入後は以下のポイントで効果測定をしていきましょう。
費用対効果
SaaS導入にかかった費用がどれくらいの効果を出しているのか数値で表わしていきます。コストパフォーマンスとも言われます。
利用状況の把握
意図する利用状況が継続できているか、ログインすらしていない状況はないか等、利用率をみていきます。
導入前後の効果比較
今回、導入を決めたSaaS製品を利用することにより、どんな課題がどの様に解消されたのか、その効果を可視化していきます。
目標を達成する為の評価指標を設定し、達成状況を計測するKPI(Key Performance Indicator)を用いて効果を比較すると良いでしょう。
その目標を達成する為、従来よりボトルネックとなっていた課題が、今回導入したSaaS製品を使うことによって解決され、組織の目標を達成できたことが数値として表わすことができると良いですね。
もちろん、すぐに解決出来ない課題もありますので、継続して計測し状況を見ていきましょう。
なお、これらの効果測定は継続して取り組みましょう。たとえば、毎年4月に実施する等、実施時期を決めておくと良いですね。
5.クローズ
これまでSaaSを導入するにあたって、必要なプロセスをご紹介させていただきました。
SaaSは、契約後すぐに利用開始できるメリットがありますが、契約終了の定義を決めておかなければ、利用効果が発揮できていないにもかかわらず、ダラダラと使い続けてしまうケースが起こり得ます。
その為、一定基準を下回ったら契約を終了するといった契約終了の定義も必ず取り決めておきましょう。
また、SaaSを継続して利用するにあたり、利用率の確認や退職者・休職者等、非アクティブなアカウント管理についても、セキュリティやコスト面で重要な対応です。
SaaSの利用が飛躍的に普及している中で、アカウント管理についても定期的なチェックを運用フローに組み込み、適切な環境でSaaSを利用していきましょう。
最後になりますが、より時代のニーズに合わせた働き方が求められている中、今抱えている課題解決の一つにSaaS導入を挙げられている方に対し、この記事がお役に立てたら幸いです。