OLYMPUS PEN EE3のレンズを初代PENに移植する
経緯
私はOLYPMPU PEN EE3を使っていました。至近距離で無ければ固定ピントながら結構クリアに写せて、露出も自動、ハーフサイズカメラなのでパシパシ撮るのが楽しかったです。
しかし、先日EE3を落としてしまい、それがきっかけで露出計が動かなくなり、赤ベロが出るようになりました。
そこで、ヤフオクで安いPENシリーズを物色し、マニュアルもいいなと初代PENを落札しました。シャッタースピード、絞り、ピントすべて自分で設定できる初代PENも気に入ったのですが、一つ不満がありました。それは逆光に非常に弱く、光がにじむのです。
いくら使い勝手が良くても、撮れる写真が満足いくものでなければ使えません。1本目のフィルムを現像して気づき、2本目を入れるかどうか悩んでいました。
そんなとき、ふと気づいたのはレンズの仕様がどちらも焦点距離28ミリ、開放F値が3.5ということです。見た目もよく似ている。EE3のレンズを初代PENに移植できないかということでした。
2.移植チャレンジ
レンズの部品ごと入れ替えれないか。まずはそのことを考えて、EE3、初代の両方のレンズを外しにかかりました。レンズを外すには、どちらもレンズの銘板をゴムで押さえて回します。その後、レンズの金具をカニ目で回して外します。これで絞りの前の第1群が取り外せました。
できれば3群4枚と言われるレンズをすべて交換したいところですが、絞りやシャッターの分解となると技術的に難しくなるので、まずは前玉の交換からチャレンジします。
ここでEE3と初代とではレンズを載せた部品のねじ径が違うことがわかりました。金属加工の技術とかあれば可能なのかもしれませんが、私にはそんな技術も機械も無いのでレンズを1枚ずつ取り外すことを考えました。
色々見ていて、EE3のレンズを押さえている部品を外すことで一番前のレンズを外すことができました。ついで初代も前玉を外します。両方とも形は見たところ同じでした。
それで前玉を入れ替えてみました。金属のレンズを押さえている部品をはめなおし、フィルムを入れて逆光などの状態で写真をとり、現像に出しました。
3.結果
まったく同じ状況ではありませんが明暗差が大きい写真のBefor/Afterを見てください。それまで明るい白い部分のにじみが大きかったのがあまり目立たなくなりました。光の具合によっては、自分でピントを合わせられるのもあって非常にクリアに映るようになりました。
4.終わりに
この投稿は、まだ動くEE3のレンズを取り出して移植を勧めるものではありません。作られて60年ほど経つカメラで、比較的お値段手ごろで写りがいいカメラですから、オリジナルのまま大事に使いたいものです。ただ、EE3のセレンは今後どんどん劣化していくでしょうから、これらの有効活用として初代PENに移植するのもアリかなと思い書きました。