「ハナデンシャ」
<かわりもの>シリーズ 二匹目
かいのどうぶつえん 園長です。
ちょっとかわった姿形や、奇妙な行動や不思議な食性など、とても愉快な生態の生き物たちを貝で制作しました。子供向けの説明もご用意しました。
今回は、とてもめずらしい「ハナデンシャ」(Kalinga ornata)です。
ハナデンシャはウミウシの一種で、南太平洋などの暖かな海に生息しています。
体長は10〜15cmと大柄で楕円形。体色は半透明で、背中には赤や黄や白などカラフルな突起が多数あります。
刺激を与えると青白く光り、色鮮やかさから「花電車(電飾路面電車)」と名付けられました。海底で暮らしますが、黒潮で日本沿岸に漂着することもあります。
ちなみに、”海の宝石”とよばれ、ダイバーだけでなく大人や子供にも大人気のウミウシ類は、巻貝の仲間で貝殻は退化。頭部の2本の触覚で匂いを感じ、腹部の足と口を使って餌を捕食します。
背中の花びらは鰓で、水中から酸素を取りこみ、その内側の肛門から糞を排出します。ウミウシは、磯での採集も購入もできますが、生態は謎に包まれています。
最近、飼育希望が急増中ですが、長期飼育は専門家でも困難とか。
ここはじっとガマンして「やはり野に置け蓮華草」としませんか。
☆こどもむけ せつめい☆
わたしは うみうしの なかまの “はなでんしゃ” です。
せなかには あかや きいろや しろの
かざりが たくさん ついています。
きれいでしょ。
せなかの はなびらで こきゅう します。
くちは からだの したに ついています。
にんげんが のる はなでんしゃに にているので
なまえが つけられました。
補遺-1「手に取るな 矢張野に置け 蓮華草」(滝野瓢水)
補遺-2「ハナデンシャ」や「ウミウシ」に関する動画や情報は以下でご覧いただけます。
「越前松島水族館 ハナデンシャ」/「新江ノ島水族館 ハナデンシャ」/「日本水中映像 ハナデンシャ」/「すさみ町立 エビとカニの水族館 ハナデンシャ」/「かごしま水族館」(日本初のウミウシ常設展示)/「海の宝石 ウミウシの秘密」(NHK for School)
貝は「割らない」「塗らない」「削らない」ルールで制作。
<貝の配役>
★ハナデンシャ:ウミウサギガイ/レモンカノコ/クサイロカノコ/ヒメカノコ/コザクラガイ/アコヤガイ/チグサガイ/ムシボタル他
★ゴカイ(餌): ミミズガイ ★海:マドガイ/ホタテガイ/ヒオウギガイ
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?