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ようこそ、いらっしゃいませ。「かいのどうぶつえん」では動物たちはすべて放し飼いです。残念ながら餌は食べませんが、どうぞ自由に遊んでいってください。

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最近の記事

「ユキウサギ」

アオイガイの七変化 第4回 アオイガイの七変化の4回目は、冬になると白装束に衣替えする「ユキウサギ」(Mountain Hare)です。 ユキウサギの体長は50~58cm、尾は5~8cmあり、わが国に分布する野ウサギのなかで最も大きい種類です。 天敵はキツネやテン。性格はとても臆病で用心深く、昼間は身を隠しています。 夏にユキウサギの毛色は茶褐色になり、濃淡は個体によりさまざまです。冬になると、ほとんどの個体が白色の毛になります。足の裏には毛が密生し、かんじきのような役

    • 「筋斗雲」

      アオイガイの七変化 第3回 アオイガイの七変化の3回目は、『西遊記』の主役、孫悟空 (Son Goku.)の乗り物「筋斗雲」です。 ご存知のように『西遊記』は,中国の明の時代に大成した小説で、三蔵法師が、サルの姿の孫悟空、ブタの容姿の猪八戒、河童の姿の沙悟浄を供に従え、幾多の苦難を乗り越え天竺に向けて大旅行。龍や妖怪や仙人などの強敵を退治して、仏教の経典を持ち帰る物語で、中国四大奇書に数えられます。 孫悟空がまたがり空を飛ぶ、筋斗雲の「觔斗」は「宙返り」の意で、一飛びで

      • 「タイハクオウム」

        アオイガイの七変化 第2回 歌舞伎の世界では、一人の俳優が七種の舞踊を連続して踊る芸を七変化と呼びます。 紫陽花の色変わりも同じ呼び方ですが、アオイガイの七変化の2回目は、体が大きくて長命な「タイハクオオム」(Umbrella cockatoo)です。 原産地はインドネシア。 標高300〜900mの森林や沼地やマングローブ林で群れで生息します。 全長約50cm、体重約600gと大柄で、主に果実や種子などを食べます。 とりわけ目立つのが、純白の頭の上の、傘のような冠羽で

        • 「凍 鶴」

          アオイガイの七変化 第1回 アオイガイ は、タコ(軟体動物門)の仲間です。 雌は卵を保育する舟形の貝殻 に入って、海に浮かんだり沈んだりして移動します。 別名はカイダコ(貝蛸)。貝殻 を二つ合わせると、植物の葵の葉のかたちになることから、アオイガイと呼ばれています。 古い話ですが、2011年3月5日、テレビ朝日の番組「人生の楽園」で「かいのどうぶつえん」が紹介されました。 放送をご覧になった青森の織物作家(刺しこぎん)さんが、下北の美しい渚で採取されたアオイガイを送る

          「南蛮行」

          ニューフェイス 第27回 今回は、『三国志』の6回目「南蛮行」(Conquest of Southern Barbarians)です。 年若き劉備(28)と関羽(25)と張飛(20 )の三勇士が、「同年同月同日に死せん」と「桃園」で誓ったのは183年のこと。 その後「三顧の礼」で諸葛亮(孔明:27)を味方にし、「赤壁の戦い」で曹操の野望をくだきました。 しかし、歳月は情け容赦なく過ぎ去り、関羽(58)は孫権に謀殺され、劉備が漢(蜀漢)の帝位についた西暦221年に、張飛

          「南蛮行」

          「赤壁の戦い」

          ニューフェイス 第26回 今回は、『三国志』の5回目「赤壁の戦い」(Battle of Red Cliffs)です。 華北を支配した曹操は、天下統一をめざして百万の大軍勢で南下を開始。劉備の軍師となった諸葛亮(孔明)は、江南の孫権に同盟を提案しました。 知略の武将・周瑜を総司令官とした孫権軍と劉備軍は、長江(揚子江)中流の南岸「赤壁」に布陣。曹操は北岸に大艦隊を結集し、船同士を鉄鎖でつないで、難攻不落の水上の大要塞を構築しました。 周瑜は火攻めを計画。しかし冬場で北西

          「赤壁の戦い」

          「三顧の礼」

          ニューフェイス 第25回 今回は、『三国志』の四回目「三顧の礼」(Three Visits To Zhuge Liang)です。 前漢皇帝の血を引く劉備が、「桃園の誓い」(183年)で乱世を治めると宣言したのは28歳の時。義兄弟となった知勇兼備の関羽や、勇猛果敢な張飛の大活躍で、各地で戦果をあげました。 しかし決定的な勝機には見放されたまま歳月が流れ、46歳になった劉備。賢者ありとの噂を聞き、年下で27歳の諸葛亮(孔明)の庵を、三度訪ねて礼をつくし、軍師として迎え入れまし

          「三顧の礼」

          「官渡の戦い」

          ニューフェイス 第24回 今回は『三国志』の三回目、「官渡の戦い」(Battle of Kanto)です。 前哨戦の「白馬の戦い」(西暦200年)では、関羽の活躍で曹操(そうそう)はかろうじて勝利。しかし時をおかず袁紹軍が、70万の大軍でふたたび襲いかかってきました。曹操軍はわずか7万。多勢に無勢で苦戦し、黄河の支流に面した官渡の砦に逃げこみました。 すると袁紹軍は総力を投入し、土を運び盛りあげて砦の前面に小高い堤を構築。その上に高い櫓を建て並べ、強力な弩弓で矢を撃ち込

          「官渡の戦い」

          「関羽千里行」

          ニューフェイス 第23回 今回は、『三国志』の第二回、「関羽千里行」(Guan Yu's 1000-Li)です。 桃園の誓い(183年)から数年後。魏の曹操が、後漢朝を牛耳る董卓・呂布の打倒を全国に呼びかけました。もちろん三人の義兄弟も参戦。 関羽は一騎当千の戦いぶりで、天下に勇名を馳せました。ところが、劉備と曹操が対決(西暦200年)。敗れた劉備・張飛と離れ離れになり、城を包囲されて孤立無援の関羽は死を決意。 しかし義兄弟の誓いを思いだし、劉備妻子の命の保証と忠誠を

          「関羽千里行」

          「桃園の誓い」

          ニューフェイス 第22回 今回は、『三国志』の第一回、「桃園の誓い」(The Peach Garden Oath)です。 400年余にわたって中国を統治した漢王朝は、後漢末期になって衰退。太平道教祖に扇動された膨大な数の黄巾賊が、全土で略奪や殺戮を繰り返しました。 人々が恐怖に震える183年の春。三人の勇士が「黄巾の乱」平定の義勇兵に応募しました。 大耳の”劉備”は28歳で身長172cmの人格者、髭の長い”関羽”は23歳で、207cmの巨漢、大目玉の”張飛”は18歳で1

          「桃園の誓い」

          「サングラスネコ」

          ニューフェイス 第21回 今回は、決めポーズの「サングラス ネコ」(Sunglasses Cat)です。 丸顔のシロネコが、黒いサングラスのツル(テンプル)を上手にくわえると、前足でひょいと顔にかけてドヤ顔をしています! サングラスがお似合いの、かわいいネコ動画がSNSで話題になり、何度見ても愉快な気分になりました。 最近では、かわいいネコや利口なイヌ、ウサギやインコなどが主役のペット動画が次々に登場。動物たちの、意表をつく行動に思わず爆笑したり、けなげな振る舞いに感動

          「サングラスネコ」

          「ラクダとアラブ人」

          ニューフェイス 第20回 今回は、イソップ寓話『ラクダとアラブ人』(Camels and Arabs)です。 アラブ商人がラクダの背に交易品を大量に積み、耳元で「砂丘をのぼるのと、くだるのと、どっちが好きかな」とささやきました。 するとラクダは、「平らな砂漠は行き止まりですか?」 新作のテーマに決めて、まず浮かんだ疑問はラクダの種類でした。 調べるとフタコブラクダは中央アジア原産。この短い寓話では、西アジア原産のヒトコブラクダが主人公だと、すぐわかりました。 ただ、各

          「ラクダとアラブ人」

          「キツネとヤギ」

          ニューフェイス 第19回 今回は、イソップ寓話の『キツネとヤギ』(The Fox and the Goat)です。 ある日、キツネが井戸に落ちて出られず、底でじっとしていました。 そこへヤギが通りかかったので、しめたとばかりに「おいしい水だよ。おいでよ!」と甘い声で誘いました。 喉がカラカラなヤギは後先考えずに飛びおり、井戸の底にちょっぴり溜まった濁り水をゴクゴク。もどろうとすると、壁が高くてのぼれません。 キツネはすかさず「背中に乗せてくれたら、僕が先に出て引っ張っ

          「キツネとヤギ」

          「私は貝になりたい」

          ニューフェイス 第18回 今回は、何度もリメイクされた名作ドラマ『私は貝になりたい』 (Lips Forbidden to Talk)です。 第二次大戦末期、高知の理髪師・清水豊松に赤紙が届きました。二等兵として訓練中に、上官が捕虜の米兵を銃剣で刺殺しろと命令。しかし気の小さい豊松は、負傷させただけでした。 そして終戦。除隊して愛する家族の待つ高知へ帰郷し、理髪店で再び腕をふるっていましたが、思いがけずも捕虜殺害容疑で逮捕。東京裁判で無罪を主張したものの、戦犯として死刑

          「私は貝になりたい」

          「ふさふさウサギ」

          ニューフェイス 第17回 今回は、毛が柔らかな「ふさふさウサギ」(long hair rabbit)です。 2024年2月下旬に、逗子市の住宅街で30匹(羽)の放置ウサギが発見されました。 草やぶで、ウサギたちが自由気ままにピョンピョン飛び跳ねているニュース映像を見て、ふと、昭和30年頃(1955)に、わが家で飼っていた白ウサギを思いだしました。 当時、一般家庭での販売用ウサギの繁殖が流行。小学生だった園長は、小遣い欲しさに飼育を受け持ちました。ところが、つがいのウサ

          「ふさふさウサギ」

          「雨傘カエル」

          ニューフェイス 第16回 今回は、いつもニコニコ顔の「雨傘カエル」(Frog with umbrella)です。 園長の毎日の散歩は、三つの目的があります。 一つ目は”運動”。 山坂が多く砂浜もある葉山は、足腰を鍛えるのにぴったりです。 二つ目は”発見”。 花や鳥、雲や波、野原や富士山など、四季折々の自然をいち早く体感できます。また、石蕗を摘んだり、貝殻をひろったりと、年中楽しみがあります。 三つ目が”出会い”。寄る年並みで犬が飼えません。そこで、よその家の犬とすれ違

          「雨傘カエル」