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「関羽千里行」

ニューフェイス 第23回

今回は、『三国志』の第二回、「関羽千里行」(Guan Yu's 1000-Li)です。

桃園の誓い(183年)から数年後。魏の曹操そうそうが、後漢朝を牛耳る董卓とうたく呂布りょふの打倒を全国に呼びかけました。もちろん三人の義兄弟も参戦。

関羽の長いあごひげ

関羽かんうは一騎当千の戦いぶりで、天下に勇名を馳せました。ところが、劉備りゅうび曹操そうそうが対決(西暦200年)。敗れた劉備・張飛ちょうひと離れ離れになり、城を包囲されて孤立無援の関羽は死を決意。

しかし義兄弟の誓いを思いだし、劉備妻子の命の保証と忠誠を条件に投降。勇者を得て喜んだ曹操は、名馬「赤兎馬せきとば」を与えるなど厚遇しました。

切れ味鋭い青龍偃月刀  

そこへ、袁紹えんしょう軍が曹操を猛攻撃。関羽は単騎で敵の大軍に駆け込み、敵将を”青龍偃月刀せいりゅうえんげつとう”で一刀両断して、苦戦の曹操に恩を返しました(白馬の戦い)。

無敵の英雄

すぐさま別れを告げ、千里を疾駆し五つの関所を突破。劉備のもとへ妻子を無事送り届けました。

今も崇拝される関羽

世に名高い「関羽千里行」で、劉備への忠義を貫いた関羽。勇猛果敢で情にあつい美髯公びぜんこうは人々に愛され、今も世界各地の関帝廟かんていびょうで崇拝されています。 ※ぜん:あごひげ


貝は「割らない」「塗らない」「削らない」


    第23回 「関羽千里行」 使用した貝

★関羽:マキミゾアマオブネガイ/スズメガイ/スガイ/ウメノハナガイ/ジュドウマクラ/タモトガイ/コメツブガイ/ヒメカノコ/ガンガゼ/ムラサキウニ
★青龍偃月刀:割れタカラガイ/パイプウニ/レモンカノコ
★刀:パイプウニ ★地面:ヒオウギ 

☆おさらい(ミニ中国史)
1.「秦王朝」(前221~前206):中国初の統一王朝。始皇帝は強大な軍事力で全土を平定し、道路、運河、万里の長城などを整備。文字、通貨、度量衡を標準化するもわずか15年で滅亡。
2.「漢王朝」(前206~220年):秦の滅亡後、西楚の”項羽”を破った漢王”劉邦(高祖)”が「前漢(前202年〜8年)」を建国。「新」による中断後、”劉秀(光武帝)”が「後漢(25〜220年)」を再興。前後あわせて400年の長期王朝で大帝国となり、シルクロード交易など世界的な活動を展開。
3.三国時代(220~280年):後漢が黄巾の乱で衰退。その後、河北の魏(曹操)・江南の呉(孫権)・四川の蜀(劉備)の三国が、中国を分割支配した時代。
4.「晋王朝」(265~420年):司馬炎が魏の元帝から禅譲を受けて建国。280年に呉を滅ぼして、三国時代が終焉。陳寿が正史『三国志』を記述。

子供用読み聞かせ




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