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「フレデリック」-2
<レオ・レオニ>シリーズ No.2
かいのどうぶつえん 園長です。
今回は、レオ・レオニ作(谷川俊太郎訳)『フレデリック』(Frederick )の第2回目、「いろ あつめ」のシーンです。
サブタイトルは「ちょっと かわった ねずみの はなし」。 1967年発表の名作絵本です。
トウモロコシを運び終えた4匹の野ネズミは、次に”木の実”を手渡しながら、岩を乗り越えて運んでいました。ところが今度もフレデリックは知らんぷり。4匹はたまりかねて
「何をしているの?」
フレデリックは
「いろを あつめてるのさ。ふゆは はいいろ だからね」
みんなは納得できないけれど、寛容にも怒らずに作業をつづけ、やがて雪に閉ざされて穴にこもります。
ところが、たっぷり集めたトウモロコシや木の実や小麦や藁も食べつくし、毎日、暗闇で寒さにふるえ、空腹と不安にじっと耐えるだけ。
笑い声も会話も希望も失った4匹は、ふと、フレデリックが集めた“ひかり”や”いろ”や“ことば”のこと思いだしました。
4匹は口をそろえて
「きみがあつめたものは、どうなったんだい?」
フレデリックは
「めを つむって ごらん」
「きみたちに おひさまを あげよう」
と語りはじめたのです。
これから先は、ぜひ絵本をごらんください。
作者のレオ・レオニ(1910 - 1999)はオランダ生まれのユダヤ人で、第二次大
戦中にアメリカに亡命。デザイナーとして活躍し、その後、孫のために創作した絵本で、世界的に知られるようになりました。
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貝たちと園長は「割らない」「塗らない」「削らない」と
固く約束して制作しています。
<貝の配役>
★野ネズミ: ハナマルユキ/ウメノハナガイ/スガイ/フジノハナガイ/
ムシボタル/ヤカドツノガイ
★岩:ヤツシロガイ ★木の実: タモトガイ ★大地: ホタテガイ
★花:マメニセザクラガイ/サクラガイ/ヒメカノコ/イガイ/アカウニ