「南蛮行」
ニューフェイス 第27回
今回は、『三国志』の6回目「南蛮行」(Conquest of Southern Barbarians)です。
年若き劉備(28)と関羽(25)と張飛(20 )の三勇士が、「同年同月同日に死せん」と「桃園」で誓ったのは183年のこと。
その後「三顧の礼」で諸葛亮(孔明:27)を味方にし、「赤壁の戦い」で曹操の野望をくだきました。
しかし、歳月は情け容赦なく過ぎ去り、関羽(58)は孫権に謀殺され、劉備が漢(蜀漢)の帝位についた西暦221年に、張飛(55)が部下に暗殺されました。義兄弟を失い、一人残された劉備も力尽きて死去(63)。息子の劉禅皇帝を補佐する孔明に、南方の異民族反乱の一報が届きました。
西暦225年春、「力攻めでなく、心を攻める」戦略を胸に、南蛮征伐に出発。剛力で恐れ知らずな敵の大将孟獲は、しゃにむに漢軍に襲いかかったものの、孔明の策にはまって呆気なく捕縛。すぐさま縄を解いて逃し、捕えては逃すを7回繰り返しました(|七縦七擒《しちしょう しちきん》)。
さしもの孟獲も寛容な対応に心服し、二度と背かないと固く約束。孔明は捕虜も占領地も孟獲に返し、統治をまかせて帰国しました。
さてさて。世界各地の戦火を鎮めてくれる、現代の名軍師はいずこに?
貝は「割らない」「塗らない」「削らない」
第27回 「南蛮行」 使用した貝
★孟獲:マキミゾアマオブネ/スズメガイ/スガイ/ムラサキウニ/ウミニナ/ほか
★南蛮兜:ウノアシ/ヒメアサリ ★大袖・草摺:タマガイ(ふた)
★縄:アカウニ ★槍:ムラサキウニ/ヤカドツノガイ ★岩:サルボウ