「ミミズク 」
記念作品シリーズ 第七回
「かいのどうぶつえん」では、2006年の開園以来、毎週1作品のペースで、新作を制作。
そして、100回目ごとの節目に、“記念作品”を制作し公開してきました。
このシリーズでは、時間をさかのぼって記念の作品をご紹介します。
七回目は、2011 年12月24日に公開した
第300回目の作品「ミミズク 」 (horned owl)です。
この年、3月11日にマグニチュード9.0の巨大地震が発生。大津波が宮城、岩手、福島の沿岸を襲いました。
さらに、福島第一原発がメルトダウン。放射性物質が大量に放出される最悪の事態に陥りました。
年初から、TVや新聞の取材、イベントなどで大賑わいだった「かいのどうぶつえん」の活動も、東日本大震災の未曾有の被害でストップ。
ただ、毎週の新作は欠かさず制作・発表しました。
そして年末を迎え、300回記念作品は「ミミズク」しかないなと決めました。
この一年の惨憺たる闇夜を、ミミズクの目で見通して欲しい。
一刻も早く、絶望の黒雲に覆われた日本に、曙光がさして欲しいとの願いをこめました。
森ネズミが「来年も、お先真っ暗かな?」と聞くと、
樹上のミミズクが目を見開いて
「夜明け前が、いちばん暗いのさ!」と、元気づけてくれました。
私事ですが、この年園長は、目の手術で3回入院。手術に耐えた目が、ミミズクのようにタフな慧眼になって欲しいとの、欲張りな祈りも上乗せしました。
その後も、何回か「ミミズク」を制作。作品展でも教室でも人気者です。
補遺:英語で「フクロウ」は「ural owl」、「ミミズク」は「horned owl」(角のあるフクロウ)
貝は「割らない」「塗らない」「削らない」の“3ない”ルール
第300回 「ミミズク」 使用した貝
★羽:フジノハナガイ/アサリ ★羽角(うかく):スズメガイ
★目:スガイ/アサリ ★嘴:クチキレガイ
★脚:ミノムシガイ ★爪:フトコロガイ ★樹:巻貝の芯/サザエ
★地面:ホタテガイ★ネズミ:メダカラ/ウメノハナガイ/スガイ/ツノガイ他
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