「赤壁の戦い」
ニューフェイス 第26回
今回は、『三国志』の5回目「赤壁の戦い」(Battle of Red Cliffs)です。
華北を支配した曹操は、天下統一をめざして百万の大軍勢で南下を開始。劉備の軍師となった諸葛亮(孔明)は、江南の孫権に同盟を提案しました。
知略の武将・周瑜を総司令官とした孫権軍と劉備軍は、長江(揚子江)中流の南岸「赤壁」に布陣。曹操は北岸に大艦隊を結集し、船同士を鉄鎖でつないで、難攻不落の水上の大要塞を構築しました。
周瑜は火攻めを計画。しかし冬場で北西の風が強く、向かい風で自滅の恐れがありました。
孔明は祭壇をつくらせ祈祷。すると待望の東南の風が吹き始めたのです。絶好のチャンス到来!投降をよそおった二十余艘の兵船に、大量の硫黄や焔硝を積み枯れ草で覆い隠し、東南風を追い風に突進。大要塞の眼前で火をつけ、兵たちは別の船で自陣に漕ぎ帰りました。ぼうぼうと燃えさかる火船に激突され、鎖で動けない巨艦群は天を焦がす勢いで炎上。地上では連合軍が東西から急襲し、曹操の大軍勢は壊滅しました。
時に西暦208年11月21日深夜。世に名高き「赤壁の戦い」の勝利を確信していた孔明は、関羽や張飛に後を託し、戦場からそっと姿を消しました。
貝は「割らない」「塗らない」「削らない」
第26回 「赤壁の戦い」 使用した貝
★軍船:マガキ/パイプウニ ★枯れ草:アカイカ(甲) ★炎:サクラガイ/ベニガイ(割れ)
★兵士:アマオブネガイ/スズメガイ/スガイ/ハナマルユキ/ヒメキリガイ/ヒメカノコ
★兜:ヒメアサリ/アカウニ ★櫂:ムラサキウニ/ミゾガイ ★揚子江(長江):マドガイ