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「ミジンコ」

アオイガイの七変化 第5回

アオイガイの七変化の5回目は、卵を抱えて保育する「ミジンコ」(water flea)です。

淡水性の甲殻類で、体長1.5〜3.5mmと超小柄。図鑑で見ると、身体は頭部を除き二枚貝のような背甲におおわれています。

大きな眼は、横からだと左右あるようにみえますが、実は左右が融合した1つの複眼で、正面からだと一つ目小僧です。

本物は目がひとつ

背甲の下に黄色い卵を抱えて、孵化するまで大切に保育します。

貝の接着に四苦八苦

その健気けなげな姿をつくりたいと、あれこれチャレンジしたのですが、貝殻の接着は失敗の連続でした。

ライティングに七転八倒

ようやく完成したものの撮影が難しく、胎内の卵の照明に試行錯誤しました。

黄色い卵が見えるかな!

撮影後、ふと思いついて、庭のメダカの池の水をスポイトで数滴吸いあげ、顕微鏡でながめてみました。

するとミジンコがピコピコと泳ぎ、餌を食べ糞をしているではありませんか。

図鑑とは比較にならない臨場感と、“わが家のミジンコ”という親近感が合体して、なんとも愉快でたまらず、家族で集まっておおさわぎしました。

不思議な生態のカブトエビ

翌年、水田で暮らすカブトエビを貝で制作しました。

体長2cm。太古のままの姿形で、“生きている化石”と呼ばれ、飼育しているファンも多いとか。エビの仲間ではなくミジンコに近い種類だそうです。

裏から見たカブトエビ

いずれにしても、ミクロワールドの極小生物たちには、進化の不思議がぎっしり詰まっていいますね。

ミジンコに変身したアオイガイ

  貝との約束は「割らない」「塗らない」「削らない」

    第5回 「ミジンコ」 貝の配役

身体 :アオイガイ 触角 :ヤカドツノガイ/アカウニ
複眼 :シッタカ(ふた) :ヒメカノコ
:ヤカドツノガイ/アカウニ :ウラシマガイ :シラタケ


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