【Bリーグ】2024-2025シーズン Bリーグ西地区各クラブについて（前半）
今回は、Bリーグ2024-2025シーズンのB1西地区の開幕前レビューをしたいと思います。
ちなみに、これまでの記事はこちらです↓
今シーズンの西地区はこの8クラブです。
まずは上から4クラブについてを書いていきたいと思います。
今シーズンは滋賀がB1への昇格を1年で果たし、西地区に入ることで、名古屋Dが中地区にいくこととなった。それ以外は昨シーズンからは変わらないクラブ構成である。昨年の西地区優勝は名古屋Dで、それまでは琉球ゴールデンキングスの連続優勝であったが2位となった。以前は東地区のA東京、宇都宮、千葉などがリーグ全体を引っ張り東地区が強い構図であったが、徐々に西地区が力をつけて、昨シーズンは相当な激戦となり、ワイルドカード争いまで含めれば広島、島根まで可能性があった。結果として、広島はワイルドカードでのチャンピオンシップ出場権を得て下剋上的に勝ち進み、チャンピオンシップは初の西地区争いの琉球VS広島で、広島が優勝するという結果となった。
今シーズンも同様に激戦の西地区となるであろう。
滋賀レイクスターズ
昨シーズンは降格後のB2での戦いとなったが見事B2優勝を果たして1年でのB1復帰を飾った。その中心は、柏倉、野本、湧川、キーファー・ラベナといった将来有望な若手ガード、ゴール下での破壊力を持つジャスティン・バーレル、日本代表経験のあるマイキーこと川真田などであった。
今オフでは、約半数は継続となったが、湧川、柏倉、ラベナ、バーレル、川真田らが移籍。ダビー・ゴメスHCも退団となった。
一方で、仙台からスコアラー岡田、外国籍は2名入れ替えとなった。
全体の構成としては、ややスモールなラインナップの印象を受けるが、若手と中堅のバランスは取れており、この中から飛躍する選手が育成されていくだろうという気がしている。
長崎を2年でB1までのしあげた前田健滋朗HCを招聘して、新たなB1への挑戦でどのようなクラブを作っていくかに注目したい。
京都ハンナリーズ
ロイ・ラナHCと渡邉拓馬GMのもと昨シーズンから改革に乗り組んできた京都ハンナリーズ。
ケビン・ジョーンズやチャールズ・ジャクソンといったBリーグで実績を残してきた外国籍に加えて、岡田、前田、半澤など将来性豊かな若手に、エースのマシュー・ライトを中心に、成績的には低迷していたクラブにポジティブな変化をもたらした。
結果としては1シーズンでは中々勝ち星を積み重ねることは難しかったが、最後まで諦めずに勝利に向かうメンタルの部分や個々人のリーダーシップ、脅威となるモメンタムを生み出す力などが見られ、クラブとして複数年での成長を目指していることからも、今シーズンはその飛躍に期待がかかる。
ケビン・ジョーンズ、半澤、マシュー・ライトなどは退団することとなったが、昨シーズンプレータイムを通して成長した若手を中心に半数は継続、そこにバスケットIQと経験が豊富な中堅、ベテランを追加させることで、クロージングタイムの完成度やシーズンを通した安定性を築くことで勝利数を重ねていくことを狙っているようだ。
川嶋は高いレベルのディフェンスとバスケットIQが優れており相手チームにいたら相当嫌な選手であり、古川は背中で見せるリーダーシップと日本トップレベルのシュート力を持ち、小野はビッグサイズながらドライブやスリーも出来るマルチプレイヤーだ。
チャールズ・ジャクソン、カロイアロ、ダラルのインサイド陣のバランスはとても良く、そこにラシード・ファラーズと帰化選手のモリスが入ったことでバックアップの観点でも厚みがあり、安心して試合運びを行っていくことが出来そうだ。小西、岡田、前田、澁田といった若手ポテンシャルプレイヤーが川嶋、古川からあらゆることを吸収して遂行力を高めていければ、勝利数を伸ばしていくことが期待出来るシーズンだ。
大阪エヴェッサ
フィッシャーHCのもと、竹内譲次や多嶋が加入して、数シーズン成長を積み上げてきた若手中心のチームに厚みがもたらされ、徐々に強豪チームに成長してきていた大阪エヴェッサ。「おおさかエヴェッサ ちゃちゃっちゃちゃっちゃ」は相手チーム応援の観客も口ずさんでしまうほど、馴染みのある応援の1つだ。
強豪揃いの西地区においては中々勝利数が伸びなかったが、今オフは大きな動きがあった。
まずはフィッシャーHCが退団となり、仙台から藤田弘輝（セオ）HCを招聘。仙台を昇格、東地区中堅レベルまで成長させたその手腕が期待される。西川、ロング、カロイアロ、多嶋など優れた能力を持つ選手たちが退団となったが、長崎からは驚異的な運動能力と得点力を持つマット・ボンズ、仙台からは藤田HCと共にゴール下の得点力やリーグ屈指のリバウンド力を持つ献身的なウクライナ代表のヴォーディミル・ゲルンを獲得。名古屋からはフィリピン代表のスコアラーのレイ・パークスジュニア、そして琉球からは牧隼利の獲得、という凄まじい補強を行った。
ゲルンのリバウンドがあることで、マット・ボンズが縦横無尽に動けることは脅威であり、ここに竹内がいることでビッグラインナップも形成可能だ。
藤田HCがどのようなチームを形成していくことが出来るか、激しいディフェンスからのアップテンポなバスケをビッグなラインナップで見せてくれるか、今シーズン注目のクラブだ。
島根スサノオマジック
ポール・ヘナレHCのもと、安藤誓哉、ビュフォード、ニック・ケイという看板選手たちによる強力なオフェンスによってここ数シーズン一気に強豪チームへとのし上がった島根スサノオマジック。
昨シーズンは惜しくもチャンピオンシップ出場を逃したもののその強さは健在であった。
優勝を狙える実力を持ちながら、その悔しさを胸に今オフはリーグ随一の補強を行ったクラブだ。
数シーズン、帰化選手としてチームを支えた日本代表経験もあるウィリアムス・ニカ、そして、リーグ最高の選手の1人であるペリン・ビュフォードが退団。ビュフォードの去就はB2の信州に加入という驚くべきニュースを生んだが、一方で加入選手という側面でも強烈な衝撃を与えた。
外国籍では、未だにW杯や五輪でもオーストラリア代表のスタートを担うワールドクラスのストレッチ4であるニック・ケイが継続、そこに、NBAウォリアーズでのチャンピオンリング保有者であるジェームズ・マイケル・マカドゥが加入、加えて名古屋や三遠を強豪チームへと牽引したコティ・クラークを獲得。帰化枠ではこれまた日本代表レベルであるエヴァンス・ルークが加入。谷口も含めたフロントコート陣の厚みはリーグ随一だ。
バックコート陣はほぼ変えず、川崎で経験を積んだ納見が加入して、より強固なロスター構成となった。一言でいえば、エグすぎる。
ビュフォードが抜けた穴はどんなに誇張してもし過ぎることは無いが、各プレイヤーに怪我がなくシーズン通じてプレーすることが出来れば、間違いなく優勝候補の1クラブであることは間違いなく、どんなバスケットボールを見せてくれるか、リーグ全体から注目を浴びている。
次回は西地区の後半4クラブについて書いていきます！
記事制作にあたって、こちらの契約状況まとめを参考にさせて頂いています。ありがとうございました！
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