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ニンジャスレイヤーTRPGソロシナリオ『モータルの遺跡発掘調査』

はじめに

ドーモ、シニゾコナイザーと申します。この記事は、ニンジャスレイヤーTRPGのソロシナリオです。このシナリオは、モータルPCで進める事になります。以下の記事を参考にして作成するか、既に作ったモータルPCがいるならそちらを使っても構いません。
このシナリオ内でキャラが死亡した際、以下の記事にある憑依判定が可能ですが、成功時は『憑依エンド』に直行してもらいます。

導入

無軌道大学生か失職サラリマンか、暇を持て余したあなたは遺跡の発掘調査に参加することにした。日銭も稼げてアブハチトラズである。
なんとなく気になったので、調査する遺跡についてネットで調べてみる事にした。

ニューロン判定HARD、成功すると『古代ニンジャ文明の祭祀場であった』という説を発見する。

あなたがネットでどんな情報を仕入れたにせよ、所詮は噂。
どうせ3流オカルト誌の流した下らない風説に違いあるまい。

調査開始

「私が今回の調査の指揮を執る、ワキダモです。
一応、ネオサイタマ文化大学で教鞭を取っております。
じゃあ皆さん、それぞれ自己紹介をしていただけますかな?」

初老の男の言葉に従って、あなたたち5人の参加者は自己紹介をした。

まず、眼鏡を掛けたスレンダーな美女。
「ヒラタです。よろしくお願いいたします」
表情を崩さぬまま、礼儀正しい様子で名前のみ告げた。

次に、ジュー・ウェアを着た大柄な男。
「カヌマ…武の道を究めるべく、己を錬磨している。
インスピレーションを得るべく、この度遺跡調査に参加する事にした」
凄まじい覇気を発している。只者ではあるまい。

続いて、ぼろ布をまとった痩身の男。
「ヒーヒヒヒ…ヒヒッ、タコサキです…イヒヒッ!」
明らかに正気でない笑い声を漏らす。関わりたくない人種だ。

そして、サイバーサングラスをかけた角刈りにスーツの男。
「ゴウジマ…フリーでやっとる。
根無しの渡世者には辛い世の中なんでな、稼ぎに来た」
あからさまにヤクザなのだ!

最後にあなたが自己紹介をした。
こうして、どこか不穏な雰囲気の中調査は始まった。

第一の試練:相撲

参加者は遺跡のあちこちに散開し、それぞれ発掘作業を行う事となった。
黙々と作業を続ける中で、あなたは奇妙なものを発見する。
石板のようだが、腰布を巻いた人間が四股のようなものを踏んでいる絵が刻まれていた。

「…見つけてしまったようね」

その声に振り向くと、眼鏡美女のヒラタが立っていた。

「それはね、古代ローマ様式の相撲を表した石板なの。
こんなものが公開されたら、スモトリたちは真の相撲に目覚めてしまうでしょう。
せっかく蔓延させた薬物や八百長も、一掃されてしまうわ」

彼女は何を言っているのだ?
妙な冗談はやめろ、と言いたかったが、彼女の右手に握られた拳銃がそう言わせてくれなかった。

「相撲業界としては、それでは困るのよ。
だからこの石板を回収してしまいたかったのだけれど…知られてしまっては止む無しね」

回避判定HARD、失敗すると1ダメージ。
※あなたがこのシナリオ内でダメージを受けて生き延びた場合、『帰る』事ができる。

『帰る』を選んだ場合は『途中帰宅エンド』へ。

生き残った場合、銃声を聞きつけたヤクザのゴウジマが駆け付ける。
「何してんだテメッコラー!」
「ンアーッ!!」
自分を狙うヒットマンと勘違いしたゴウジマは、ヒラタを射殺してしまう。
「…こいつは落盤で死んだ。いいな?」
強く念を押され、かろうじて生き延びた。
まだ夢の中にいるような気分で、あなたは立ち尽くす。

第二の試練:鉄拳

呆然と遺跡を歩き回っていると、巨大な岩壁に掘られた洞窟神殿がぱっくりと口を開けていた。
思わず中を覗くと、奥からカヌマの巨体が走ってくるのが見える。
その形相は狂気そのものだが、今のあなたに異常を察知する事はできるだろうか?

①ニューロン判定NORMAL

「遂に!訪れたのだ!我が拳に神が降りた!
振るいたい!今すぐこの拳を誰かに振るいたいッ!」
少し遅れて、奇妙な匂いが漂ってきた。
ガスだ。謎のガスが充満した洞窟内で運動していたので、正気を失ってしまったらしい。
実際、カラテの冴えは凄まじいものがある。銃すら凌ぐほどに…

②回避判定U-HARD、①で成功していた場合HARD
失敗時1ダメージ

『帰る』を選んだ場合は『途中帰宅エンド』へ。

生き延びたのなら、またもやゴウジマが駆けつけて射殺してくれる。
「またかよコラーッ!事故だからなオラーッ!」
さすがにヒットマンと間違えた、というのは無理がある。
まさか助けてくれたのだろうか…?

第三の試練:神話

洞窟内のガスが、岩壁の隙間に吸い込まれていく。
どうやらガスは洞窟に仕込まれた防衛装置だったらしい。
好奇心か欲が出たか…あなたは思わず中に入ってしまう。
いつまたガスが放出されるか戦々恐々としながら進むあなたは、行き止まりに突き当たってしまう。あなたは…

・諦めて帰る。
・行き止まりの壁に何かを感じ、触れる。

帰る場合:途中帰宅エンド

触れた場合:岩壁が変形し、謎の図形が描かれた壁になる。
どうやらパズルのようだ。

【カラテ】でぶち破る:U-HARD判定
【ワザマエ】で形跡を調べ、答えを割り出す:NORMAL判定
【ニューロン】でパズルを解明する:HARD判定

失敗した場合は途中帰宅エンドへ

成功した場合、壁が開く。
同じ洞窟内なのに解放感を覚えるほど、広く開けた場所であった。
中央にある祭壇らしきものが気になり、近寄ってみると何か刺さっている。
血のついた、十字型の金属片。ま、まさかこれは…

NRS判定、難易度HARD。導入での判定に成功していた場合はNORMAL。
失敗時は1D6で以下の表から症状を決める。
1,2:恐怖で【精神力】を1失うも続行。
3:嘔吐失禁!【体力】と【精神力】を1失う。続行不可なら途中帰宅エンド
4:パニック状態になり、半狂乱で逃走!途中帰宅エンド
5:あまりの衝撃にショック死!(キャラロスト、憑依判定不可)
6:意識を失い、泡を噴いて倒れる…(気絶エンド

正気を保ったあなたは、その金属片を引き抜いた。(『ソウルドミネイト・スリケン』獲得)

『ソウルドミネイト・スリケン』:【名声】3以下の時のみ使用可。
余暇を1つ消費して、自分の【体力】と【精神力】を0にし、憑依判定を行う。
この時参照される【名声】値に+1して判定を行える。
失敗すれば当然キャラロスト。

「アアーッ!儀式の成果物を、貴様ーッ!」
甲高い声で絶叫するのは、ぼろ布をまとったタコサキ。
右手に握られた曲刀からして、交渉の余地はなさそうだ。

回避判定NORMAL
ただし先ほど衝撃を受けたばかりなのでダイスが1つ減少している。

体力が0になったら『気絶エンド』へ

生き延びたらゴウジマがまたもや駆けつけて始末してくれる。
「クソッ、あんだけ危ない目にあったんだから大人しくしとけよ!」
もはや口止めもせずに去ろうとした、その時…

第四の試練:裏切り

「見つけてしまったか、諸君…」

声の方を見れば、今回の発掘調査の主催者、ワキダモ教授であった。

「本来なら返してやるつもりだったのだが…見つけたものが悪かった。
まさかこんな大物が発掘できるとは思わなかったものでな!」

そう言う教授の傍らには、例のオスモウ石板!

「公開されては困る歴史の闇、私はそれを発掘して脅迫の材料としている!
今回は相撲業界か、悪くない…」

ほくそ笑む教授に向かって、ゴウジマが銃を突きつける。

「ネオサイタマ市警のゴウジマだ!
遺失物等横領、および脅迫の罪で逮捕する!」

なんとゴウジマは潜入捜査官であった!
しかし教授は余裕の笑みを崩さないまま、悠然と言った。

「そこに殺人罪も付け加えてはどうかね?
もっとも、私は誰にも裁けないがねぇ!!」

教授が指を鳴らすと、背後から武装した戦闘兵器が現れた。

「モーターヤブの違法改造品…こんなものまで用意していたとは!」

絶体絶命の窮地、しかしゴウジマが囁く。

「巻き込んで申し訳ないが、手伝ってくれ。
あのモーターヤブは、音声認識によって動いている。
君が教授の意識を引き付けてくれれば、その隙に俺が弾丸を喉へぶち込んで無力化できる!」

無茶な頼みだ。聞いてやる義理はない。あなたは…

・この場で『ソウルドミネイト・スリケン』を使う
・交渉(【ワザマエ】参照)によって意識を逸らす

・『ソウルドミネイト・スリケン』の効果を参照し、憑依判定を行う。
成功すれば憑依エンドへ、失敗すればキャラロスト。

・難易度HARDで交渉する(交渉・知識それぞれ最大+2、合計+4まで)

最も適した交渉スキル(+2):駆け引き、誘惑
次に適した交渉スキル(+1):欺き、卑屈
最も適した知識スキル(+2):伝統的アート、犯罪
次に適した知識スキル(+1):ヤクザの流儀、オカルト

失敗時キャラロスト、憑依判定不可。
成功時、あなたは教授の注意を引き付け、その隙を逃さずゴウジマが発砲!
「アバーッ!!」
「…ふう。助かった、君のおかげだ。
ここで発見された遺物は、全て君が見つけたものとして公開しよう」
こうして、長い長い発掘調査が終わった…(完全成功エンドへ)

調査終了

途中帰宅エンド
あなたは命の危険に耐えられなくなり、逃走した。
しかしそれは、最も賢明なる判断であったのかもしれない。
なぜなら翌日の朝刊を飾ったのは、とある遺跡で発見された4人の死体だったのだから…

先払いの万札5、余暇1獲得


気絶エンド
あなたが目を覚ますと、奇妙な石造りの祭壇に乗せられていた。
四肢は鎖で繋がれ、身じろぎすら出来ない。

「ヒヒーッ!捧げよ、その命!来たれ、蛮神!
閉ざされし岩戸をカラテにて破り、あまねく地上を照らした給えーッ!」

タコサキが絶叫し、曲刀を振り上げた。
殺される!と思った瞬間、タコサキが切り裂いたのは自らの喉であった。
あなたは縛られたまま顔に血を浴び、呆然とするしかない。

『我を呼ぶは誰ぞ?命捧ぐのは誰ぞ?世の混沌を望むのは…』

頭に響く声を聞きながら、あなたは意識を失った。
そして次に気が付いた時には、自分の家に戻っていた。
遺跡での出来事は全て夢だったかのように、何事もなく生活に戻るあなた。
自らが狂気に蝕まれていくのを日々感じながら、今日もまた、あの悪夢を見るだろう。

『◉知識:古代ニンジャ文明』、『◉狂気(ニンジャ真実)』獲得
◉狂気(ニンジャ真実):NRS無効、常時【精神力】-2(最低1)


憑依エンド
自分の手足を見つめ、あなたは頷く。
もはや、自分は人ならざる者となったのだ。
目の前に何者がいようとも、今となってはどうでもいい。
あなたは、自由だ。

万札20相当の金品、余暇2獲得


完全成功エンド
給料代わりに教授の懐から万札を強奪し、重大な遺物の発見者として新聞にも載った。
遺物は博物館へと売り払われたが、警察で手続きをしておいたので売り上げの一部を貰えることになった。
特別な力など無くても、機転ひとつで楽しく生きることができるのだ。

万札25、【名声】2、余暇3、『ソウルドミネイト・スリケン』獲得

最後に

なかなか長い上、ごちゃごちゃしたシナリオでしたが、お楽しみいただければ幸いです。
遊んでいただきありがとうございました。

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