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創作詩「冬空」

透き通るような青
何もかも吸い込んでしまいそうな
どこまでも澄んだ青
それはずっと高く遠くにあるよう

優しいようで
冷たいようで
突き放すようで
包み込むようで
一つだけ確かなのは
あの下にぼくは歩んできたということ

凍てつく空気の中
ビル街を走り抜け
商店街のアーチをくぐり
住宅街の角を曲がる
少年期の光景が脳裏に浮かぶ
いくつもの季節が通り過ぎていったはずなのに
記憶の景色の空は
いつもあの澄んだ青

カモメの群れが飛んでいく
その瞬間 現へと引き戻される
いつの間にか 辺りは夕闇に染まり始めていた
冷たい風が吹き抜けていく
吐息が白い
ぼくは両手を強く握り込む

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