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ひきがえる洗剤の香のカルト村    <自作俳句(17句)その3>

ひきがえる洗剤の香のカルト村 (季語:ひきがえる)
 
石灰の粉砕きをり運動会 (季語:運動会)
 
この石を去年も踏んだ赤蜻蛉 (季語:赤蜻蛉)
 
救急車停まる校門落葉降る (季語:落葉)
 
病室の床にクレヨン秋時雨 (季語:秋時雨)
 
重陽やマリア観音は冷たし (季語:重陽)
 
野分来る鉄路を打てばミの♯ (季語:野分)
 
チェロの弾く印度の虎狩り野分来る (季語:野分)
 
寒海苔や神は夕日のほうに座す (季語:寒海苔)
 
寒海苔の青し有明海黒し (季語:寒海苔)
 
鮫が来る網走の雲剥いだ色 (季語:鮫)
 
鮫捌く月の欠片のやうな骨 (季語:鮫)
 
狐火や枯れ井戸に水あるやうな (季語:狐火)
 
虐めても黙つてくれさう実紫 (季語:実紫)
 
実紫摘む姫君を連れ出すやう (季語:実紫)
 
水晶の疵ほの暗し藤袴 (季語:藤袴)
 
風音になぶられる耳藤袴 (季語:藤袴)
 

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