龍鱗のやうな庭石秋時雨 ＜自作俳句（17句）その７＞
龍鱗のやうな庭石秋時雨 （季語：秋時雨）
キャンバスに香も描かんと胡桃割る （季語：胡桃）
工作の迷路に胡桃貼りつけり （季語：胡桃）
鬼胡桃あの子に当てるにはほどよい （季語：胡桃）
胡桃割るまた声濁る鳩時計 （季語：胡桃）
本当の青色はどれ色鳥来 （季語：色鳥）
色鳥来廃棄の陶器並ぶ庭 （季語：色鳥）
色鳥の羽に弾痕あるやうな （季語：色鳥）
色鳥や大人の対応なんて無理 （季語：色鳥）
梨かじるノートに素数散らばりぬ （季語：梨）
梨かじる九九表のマス埋め終へて （季語：梨）
梨をもぐ雨雲一つもぐやうに （季語：梨）
筋ジスの子の口に梨ふくませて （季語：梨）
「敦盛」の足袋に鼓に枇杷の花 （季語：枇杷の花）
鼓笛隊遠き病室枇杷の花 （季語：枇杷の花）
枇杷の花拾ふ産後の腹さする （季語：枇杷の花）
枇杷の花掃ひて仏壇運び出す （季語：枇杷の花）