俗物

2014年から2018年にかけてツバメコーヒーで開催された「鎚起銅器職人 大橋保隆個展」をまとめるために立ち上がった「俗物出版プロジェクト」。書籍には個展の解説のほか、「欲望」「ものづくり」「生活」をテーマにした寄稿や対談などを収録。2022年10月刊行決定。

俗物

2014年から2018年にかけてツバメコーヒーで開催された「鎚起銅器職人 大橋保隆個展」をまとめるために立ち上がった「俗物出版プロジェクト」。書籍には個展の解説のほか、「欲望」「ものづくり」「生活」をテーマにした寄稿や対談などを収録。2022年10月刊行決定。

最近の記事

『俗物』刊行記念展示レポート

燕三条 工場の祭典の期間と同じ、2022年10月7日(金)〜10月9日(日)に1日加えて、10月10日(月)まで「WASH AND BOOKS」にて「WASH AND BOOKS exhibition#01『俗物』刊行記念展示」を開催した。 入って右側にある天井までつづく本棚の一部に、2014年から2018年までツバメコーヒーで開催された「鎚起銅器職人 大橋保隆個展」で発表されてきた作品を展示し、その脇に当時のパンフレットを再編集したパネルを掲示することで、時系列でこれまで

    • 「インティマシー2022/『俗物』出版記念トーク 」アーカイブ

      「燕三条 工場の祭典」は、毎年10月の第一木金土日(2022年は金土日となった)開催されていて、その金曜日に鞍田崇さんをお招きしてのイベントが恒例となっている。2020年にも木工家の三谷龍二さんをお招きしての鼎談が開催されていて(その様子は『俗物』にも収録されているので、詳しくはそちらをあたっていただきたい)、今年もまったく同じメンバーで「インティマシー2022/『俗物』出版記念トーク」を開催することになった。 詳しくは動画を見ていただきたいが、テーマとして2つあったような気

      • インティマシー2022/『俗物』出版記念トークイベント

         2014年から2018年にかけてツバメコーヒーで開催された「鎚起銅器職人 大橋保隆個展」をまとめることを目的としてつくられた『俗物』がいよいよ発売されます。燕三条 工場の祭典の初日である2022年10月7日(金)に『俗物』を限定発売するとともに、「インティマシー2022/『俗物』出版記念トーク」を開催いたします。  ゲストとして、『俗物』に文章を寄せていただいた、木工家の三谷龍二さんと、哲学者の鞍田崇さんをお迎えし、コロナ前までは毎年恒例となっていた鞍田崇さんの基調プレゼ

        • 令和における鎚起銅器の見取り図

          ——遠く離れたイタリアにおける「イントレチャート」が鎚起銅器の「鎚目」と符合する必然について。 あるいは、成形手法における新・旧鎚起銅器という腑分けによる現代的見取り図についての考察——  「鎚起銅器とは何か?」という問いに対してひと言で答えることは簡単ではない。それは、鎚起銅器に対してただひとつの「点」を見いだそうとするからであって、鎚起銅器の周りにある複数の「線」を拾い上げることができれば、全体像が浮かびあがる気がしている。  「線」とは、ある種の「変遷」としてある。ま

          大橋保隆個展覚え書き

           2013(平成25)年から「燕三条 工場の祭典」(以下「工場の祭典」)が10月の第1週目の木金土日に開催され、遠方からもたくさんのひとが訪れる一大産業観光イベント(*1)となっている。その時期になると、ツバメコーヒーにも「工場の祭典」のついでに立ち寄ってくれる方々で年末年始やお盆に匹敵するほどに賑わう。鎚起銅器はいわゆる「工場」が製造するものではないものの、燕三条におけるものづくりを語るうえでは欠かせないもののひとつである。2014(平成26)年から規模の大小はありながら五

          大橋保隆個展覚え書き

          【『俗物』限定無料公開】「なぜ『俗物』なのか(全文)」

           本書は、「欲望」「ものづくり」「生活」という3つのテーマをもって構成されている。  人生は、何かを「欲望」し、その欲望を満たすために「ものづくり」がなされ、そのものが届いた人たちの「生活」が変わり、また別の何かを「欲望」するという循環のなかにある。  つまり、欲望は主体の起点としてある。にも関わらず、近年、欲望を声高に語ることは、わがままで、利己的で、自分勝手であると受け止められやすく、むしろそれに抑制的であることが謙虚で、利他的で、控えめと好意的に語られることが少なく

          【『俗物』限定無料公開】「なぜ『俗物』なのか(全文)」