年取ってなんでも忘れていってしまうんですが、懐かしい曲を聞いてその頃の気分だけがよみがえってくるといったことがよくありまして、苦しかったとか気分が良かったとか、具体性なくても根源的な気持ちの記憶は、いつまでも消えない、抱え込んで生きてゆくしかない、と最近考えていて出来た唄です。
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老人と思い出

思い出が消えてく　名前も場所も
だけど気持ちだけが　心から消えない
生きることに必死で　破れて穴のあいた心
自分にさえ隠していた　気持ちが消えない

激しさは消えてく　涙も　笑いも
だけど重い石が　心を塞いだまま
自分のことで精一杯で　君もあいつも僕も
重い石を抱えたまま　別れて歩き出したんだ

憎しみは消えてく　恨みも軽蔑も
今いる人たちの　優しさにもほぐされて
心の穴はふさがり　角張った石は丸くなり
包み込んで生きてゆくんだ　気持ちを抱いたまま

思い出が消えてく　名前も顔も
だけど気持ちだけが　心から消えない
楽しい友達とつるんで　　貧しくても遊んだあの頃
喜びも苦しみも　　気持ちは消えない
包み込んで生きてゆくんだ　気持ちを抱いたまま