東北大学病院+企業アライアンスが目指すオープンイノベーションによる課題解決
面白い講演を聞いたのでメモ。全編通して「→」は私の所感
ゲルを医療分野で応用するスタートアップ 「ジェリクル」
生成と分解を制御できるゲルを医療で活用するための研究をしている会社
網膜剥離に対して注入し、その後ゲル化させることで剥離を改善、治療後に分解して水として涙と一緒に排出する、みたいな応用ができる
ジェリクル株式会社
東北大学でのオープンイノベーション
東北大学病院 臨床試験推進センター バイオデザイン部門 部門長を務められている中川敦寛先生が講演
アカデミック・サイエンス・ユニット(ASU)
民間企業が医療現場を視察してニーズ発掘を行う環境を整備
<事例>
医療機器の洗浄などを行うメンテナンス部門で利用する洗浄液を開発。それまで人手が必要だった洗浄作業を削減し、負荷の軽減・コスト削減
海外での状況・事例
アメリカでは医者への相談の25%がメール、残りが電話とF2F。日本よりも効率化が進んでいて医師の負担軽減に繋がっている
→言葉が通じない&電話の音質が悪いので、英語ネイティブじゃない人はメールの方が安心かも?
スタンフォードでは30%をニーズ発掘に使って病院でイノベーション創発。まずはニーズをきちんと捕捉することが重要
ニーズ捕捉したら利用する状況までをデザインすることが必要。フィリップスにはチーフデザインオフィサーと世界で700人のデザイナーがいる
<事例>
不整脈検査は従来、検査キットを取り付けて24時間分(風呂に入れないのでこれ以上は無理)の情報を収集し、検査キットの返却や結果を聞きに行くために何度も病院に行く必要があり、24時間の検査では20-30%の患者が原因不明と診断された
ニーズとして補足し、防水かつ配送で返却できるキットを開発、結果もWebで確認できるようにした。この企業は5年でNASDAQ上場
→昨今流行りのデザインシンキングを使ってやりたかったのはこういうことかと膝を打った
iRhythm
日本での今後
仙台にあるフィリップスのイノベーションセンターと組んで、日本でニーズ発掘・プロセスデザインまでをして、バンガロールで開発。税金の半分は日本で納めさせる
(東北ではエンジニアが集まらない。フィリップスのバンガロール拠点は年450人採用・内7割がソフトウェアエンジニア)
2024年に医師の残業上限が例外を除き年間960時間以内、影響が大きい人に限り年間1860時間に制限される。現状は3割以上の医師が基準外のため対策必須
医師の時間に余裕がないとイノベーションも生まれないし予防医療にも取り組めない
→便利にする・時間を作る・イノベーションを起こす・便利にする、というサイクルをどんどん回すことが必要
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