見出し画像

子供のおもちゃ

 昭和時代は多様性がありましたよね。小人プロレスなんてのも普通にテレビで放送されていましたし、ちびくろサンボも普通にありました。謎の正義感を持つ一部のコンプライアンス信者がこうしたものを社会から排除して「いないもの」としました。酷い話です。ザ・ベストテンなんか、アイドルもロックも演歌も歌謡曲もみんなごった煮状態でした。これこそ多様性でしょう。
 そして今、音楽チャートは多様性とは真逆で、完全に子供たちのものになったので、そこに大人の音楽が割り込んでいくのは分が悪いですよね。子供たちが遊んでいる輪の中に、「楽しそうだから入れてよー」と言って入っていっても、そこのルールを知らない大人が入れるわけがない。そして「キミたちはこういうおもちゃが好きなんだろう?君たちが遊べるおもちゃを作ってみたから遊んでみてよ」と言って自分が想像するおもちゃを提案しても、そこには何か本質の部分が欠けているから子供たちには響かない。Tiktokがヒットの要素と気づいた大人が必死にtiktokにアプローチしていますが、なかなか思ったように成功しないのはそんなところだと思います。大人たちは子供の遊びに後追いで入っていく。金儲けのために。ニコニコ、tiktok、ショート動画、みんなそうですが、結局は勘所がわからないために討ち死にしていきます。そして、ハナから子供マーケットに参入する気もない、さらに年配のアーティストは、昔ながらのやり方を執拗に続ける(しかない)。しかし、昔ながらのやり方を続けても、昔のような形でのヒット曲が生まれる事はもうないでしょう。昔ながらの老人クリエーターが仕掛けて売れたのは「千の風になって」くらいが最後じゃないでしょうか。昔ながらの年配音楽屋は、子供たちが仕切る今の音楽チャートで勝てるわけがないかと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?