古作こぎん鑑賞会に参加しました
こんにちは、zizi no ieです.
毎度のことながら文章を綴るのが苦手でなかなかコンスタントに投稿できなくて...
もし楽しみにしてくださっている方がいたらごめんなさい.
1月の末に大川亮氏がコレクションした古作こぎんの鑑賞会に参加してきました.
これはkoginbankさんが開いてくださったもので、koginbankさんの スッキリ気持ちいい布づくり!のクラウドファンディングのリターンでご招待いただいたものです.
以前、国際芸術センター青森で大川亮コレクションが開催されていましたが、残念ながら足を運ぶことはできず、今回は願ってもみない機会に恵まれました.
許可をいただいたので、今日は見せていただいた古作こぎんの一部を皆さんにもご紹介したいと思います!
なんと言ってもまずはこちら.
こぎん刺し本や写真集等は見たことがある方も多いのではないでしょうか.
東こぎんに分類されていますが、そろばん刺しの縦ラインが印象的です.
右身頃のクツワが途中からなくなっているのが気になります.
いろいろな古作こぎんを見ていると、ここは意図的にこうしたのかな?と思える部分がよくあって、これはわたしが刺したこぎん、と何かしらの目印を残していたのかもしれませんね.
みんな大好き(?)てこなが核になっている古作こぎん.
こちらは長いこと日の当たるところに飾ってあったそうで、藍の青が黒っぽく変色していました.
花この囲みに注目してみるとこんな納め方も見つけました.
こういうことを当時の娘さんたちは図案なく刺していたということが本当に信じられません...
こちらも印象的でした.
豆この連続ですが、布の織りによってよこ糸の間隔が広いところと狭いところがあり、それによって同じ豆こを刺していても模様の出方がちがってみえます.
手織りの布だからこその ゆらぎ のあるこぎんです.
写真だけだとなかなか伝わりにくいのですが、定規をあててみると古作こぎんは普段わたしたちが使っている布よりもずっと細かな目であることがわかります.
12目〜13目/cmくらいでしょうか.
それにしてもこの細かさでこれだけ大きな面積を刺すというのは気の遠くなるような作業です...
娘さんたちは嫁入り道具のひとつとしてもこぎんを刺していたそうですから、
まさに愛!ですね!
こちらは布端の処理の仕方が珍しかったので撮ったものです.
布をカットしてから刺し子したのでしょうか.
刺しながらかがった様子がみてとれます.
二重刺しの着物もありました.
擦り切れて薄くなっても上からまた刺し重ねて大切に着ていたのでしょう.
ウラからみる二重刺しは舞う雪のようです.
菱刺しの前垂れもありました.
当日は菱刺しの長岡先生に解説していただきながらの鑑賞会でした.
菱刺しはこぎん刺しと目を数えて刺すという点では同じですが、見ての通り色はもちろん、刺し進め方がかなりちがうのだと長岡先生の解説ではじめて知りました.
多くの色を使うからこその進め方でとても勉強になりました.
調度品の引き戸にはめられているこぎん刺し.
なんて贅沢なのでしょうか...!
大川さんのお宅ではこうやってこぎん刺しを暮らしの中で普通に使っていらっしゃるんですね.
引き戸の形に合わせて横向きに入れられているのもなんだかお洒落です.
すべて載せているとキリがないのでこのへんで...
こぎん刺しがうまれた青森県に行ってもそう簡単には見ることができないこぎん刺し.
見ることはできてもいつもガラス越しに離れたところからジッと見ることしかできない貴重なものを
今回は間近で、そして手に触れて鑑賞することができて本当に貴重な時間でした.
昔の娘さんたちに笑われないように、わたしも、わたしのこぎん刺しを続けていきたいと改めて思いました.
企画してくださったkoginbank石井さん、ありがとうございました.
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