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最近読んだもののざっくり感想

読んだ本目次がこちら。


幽霊屋敷/友成純一

すっかり友成先生のファンになってしまった。
角川ホラーを手に入りやすさ、新人作品の多さ、値段の手ごろさ、表紙が黒地に白文字でスタイリッシュに見えることなどを加味して普段主にたしなんでいるんですけど、友成先生の作品で唯一の角川ホラー。
めっちゃ昭和の田舎に住む子供の話、アル中の子供とか出てきてめちゃくちゃおもしり。
友成先生の作品は性への好奇心が露骨に出てて男の子のキャラがかわいい。
でも獣儀式とかのほうが好きかも、えっちで。


覚醒者/友成純一

この後にも同じようなこと書くと思うんですけどクトゥルフ神話がテーマになってる作品ってめちゃくちゃ露骨にキャラクターが「くとぅ…ふたぐん…」とか言い出してウケちゃう。クトゥルフだって知らなくて読んだから、灰色の蜥蜴が~みたいなのを読んだときに「ムーンビーストだ!」って思ってなんかうれしかった。
解説を永井豪先生が書いていて、仲がよさそうで何よりだった。
友成先生の小説の解説は大体知り合いの人が書いてることが多いし、あとがきで友成先生が「○○社で書いた××っていうのが僕の最新刊だったんですけどその時仲が良かった○○君が~」みたいな私事をいっぱい書いててなんかほほえましい。
そういうの嫌いな人には全く刺さらんかもしれない、むしろむかつくかも。
私もピエール中野のインタビューにカミジョウチヒロが出てくるとむかついてたから。


続びっくり王国大作戦/友成純一

映画評論本。続ってついてるように続編。
一個目のがめちゃくちゃ面白くて友成先生の人間性に好感を持ったから続編も購入した。
映画はたまに見るくらいでサブカル映画ばっかり見てるから「あ~~~…ブレードランナーもバットマンもエイリアンもしらねーーー…」ッテ思いながら見てた。
何より海外に移住されてからの映画祭の話がメインなので、今も日本じゃ見れない映画とか全然調べても情報が出てこない映画ばっかり…もうやだーって思っていたら

「くそおもんない映画みた!ヤバイ!『glen and glenda』っていう映画なんだけど…」みたいなことが書いてあって本を横にしてみて「グレンアンドグレンダ!?エドウッドじゃん!」ってうれしくなった。
死霊の盆踊りで有名なエドウッドの作品をリアルタイムで見れるなんてうらやますごすぎる。なんかうれしくなった。
映画が好きなおじさんがお酒片手にテレビに映した映画をリモコンであれこれ変えながら私に話してくれるイメージがあってすごくいい。好きだ。


人獣裁判/友成純一

前にもたびたび話してる通り、私サドが大好きなんですけど、そのサドを主人公とした作品です。
友成先生もサドも大好きだからうれしかった。本当に飛び上がるほど。
挿絵も入っててそれもまたいい味で好き。
昨今のホラー小説の拍子にライトノベルの萌えイラストみたいなのを載せるのはなんか嫌だなって思ってたからね。
連載雑誌はBillyだってさ、もう廃刊になった雑誌ですよ。
友成先生自体も「Billyは獣に死体画像に何でもありだった!」みたいなことを書いてたから逆に今気になって調べた。
どうせ手に入んないんだろうなーって思ったんだけど意外とヤフオクとかにいっぱい出てるのね。
でもよく考えなくても、Billyはオカルト雑誌でもなんでもなくカストリ雑誌だから中古は嫌だな。中古の美少女フィギュアが嫌なのと同じ理由で。

正欲/朝井リョウ

こんなの感想書いたら必ず誰かを傷つける物言いをしちゃいそうだから感想書けません。
桐島部活辞めるってよの作者の人ですね。
バキ童がおすすめしてたので買って読んでみた次第です。
これ映画になるらしいんですけどめちゃくちゃ気を使って撮らないと誰かを傷つけそうな気がして怖い。もう試写会も始まってるらしいけど…。
いろんなことを考えさせられた、悲しかった。
特殊性癖ってくくること自体が馬鹿らしいかもしれないってちょっと思った。人間って早く滅亡した方がいいよっていう結論になっちゃう。
めっちゃ哲学かもしれない話でした。刺さる人にはめちゃくちゃ刺さるし現に私がそうなんだけど、馬鹿みたいにメディアを消費する健常な人には普通にめっちゃ泣けた~;;;とか面白かった~wwwの話かもしれない。
あんまり多くを語ると馬鹿みたいだからもうやめておこう。

のぞきめ/三津田信三

これさぁ…みつだっぴの語りパートいらなくねえか…?
偉くなったもんだのぉ三津田信三も…って思った。
いっぱい矛盾する発言とか行動とか人に対する下に見た態度が出てきて(作品のギミックとしてでなく主人公であるみつだっぴの人間的な欠陥として)イライラした。
もうこの人は新しいことできないのかもしれない。

三津田作品で最初に読むなら何がいいかっていう質問をされたので回答を出します。というか三つほど上げます。

①忌館 ホラー作家の棲む家

デビュー作なので甘めに見ることができるのと今回あげたような臭みが少ない。

②わざと忌み家を建てて棲む

あるある探検隊みたいでタイトルが面白いのと幽霊屋敷シリーズの中だと一番ポップで西尾維新の作品みたいで同年代のオタクには刺さりそうだから。


③怪談のテープ起こし

これはシンプルに面白い、一番おすすめ


ミサイルマン/平山夢明

これね!これねめっちゃいいよ!!!めっちゃすきかも!!!!
ユニバーサル横メルカトルの対になる本かもしれないんですけど、結構全体的にすっきりした読み味!好き!
メルカトルは結構罪悪感の本じゃないですか、これはなんかすっきり、気持ちいい。
これからひどいことが待ってるかもしれないけど生きていくしかないよねっていう前向きな話が結構多い。
そんなん求めてねーよって人には全然しっくりこないかもしれないんですけどね。
たださっき伏線をはったんですけどクトゥルフモノが一個入ってます。
ねーーーーーなんでーーーーークトゥルフモノが入ってるだけでなんかホラーとしての気分が下がってしまう、別にクトゥルフが悪いとかラブクラフトが悪いとかじゃないんですけどどうしても時代遅れの様式美作品に感じてしまって。COCやってたからかもしれない。
歌舞伎を見てるときみたいな気持ちで見る羽目になるから…えーん。

特に好きだったのは「テロルの創世」「それでもお前は俺のハニー」「ミサイルマン」この三つ。
テロルはシンプルにいいSF、好きです。
子供が出てくるから興奮したんだろ気色悪いなショタコンババアって言われると「そ、そうかも…」ってなっちゃうんですけどもそれはそうとして。
軍人さんと10歳の少年巳影。
キリスト教に少し詳しいとめちゃくちゃ面白いかもしれないです。
雰囲気がとにかくいいんですよ、昭和の子供たちの感じがして夕方のにおいがしてくる。好きです。

それからそれでもお前は俺のハニー。これ冒頭1p目で80を超える女性と毎日ファックする50代男性の決意から始まるわけです。
おもしれーーーこれを異業コレクションに載せたっていうのもなんかおもしろいですね。
めちゃめちゃ俗な話ばっかりですけどちょっとグッとくるものがある、これが平山作品だよなぁって思うわけです。

ミサイルマン。これね、よすぎ。
ファンアートも書いちゃったもんね。

よすぎた

主人公のツヨシと親友?後輩?舎弟?のシゲが女を解体しながら仲良さげに話をするところから始まります。
彼らはテレクラで女を捕まえては殺していて、シゲは自分たちを快楽殺人者だといっていて、独自の感性で殺人をしたり皮をはがしたりしてるわけです、ツヨシは自分らは快楽殺人ではないと思っているんです。
なんかねーーーーめちゃくちゃ良質なBLとしてとらえているのでちょっと本当は違うかもしれないし幻覚かもしれないところいっぱいあるんですけど、ツヨシはただ単に殺人がどうっていうより、シゲと一緒に何かをするっていうことがうれしかったんだろうなぁって思ってるんです、私がね。
というかそれはシゲも同じで、確かにちょっと頭がアレな子だとは思うんですけどそれ以上にツヨシが大好きで一緒にいて何かをするのがうれしかったんだろうなぁっていう…これを愛と呼ばずに何と呼ぶんですか?
なんとなく人生が二人ともつまらなくて、殺人を通してお互いの人生に少しだけスパイスを添えるぐらいの気持ちだったはずが、デブスババアを殺して埋めてから色々問題が発生しちゃって…っていう結構ホラーです。
女の死体を掘り返すんですよ、その理由がシゲが図書カードが入った財布を女にパクられたからなんですよ。
「しょーもな、あきらめろ」って言ってもいいじゃないですか、そもそも死体を掘り返すのってかなりリスクがあることだし。でもツヨシは結局ついていくんですよ…えーん愛だ。
今考えたら図書カードも借りた本の履歴とかが入ってるものだから、シゲにとってはツヨシと出会うまでに楽しい時間を過ごしたっていう大事なものだったのかなぁなんて思ったり…。

そんで最後、ツヨシは仕事もなにもかもなげうって南を目指すわけです。
えーん;;;;最高過ぎ向こう一年引きずるエモさ。
誰も読んでないから感想を言えないよーーー!!!えーん!!!
読んでたとしても絶対BLとしてみてるわけじゃないので誰とも分かり合えない…悲しい…。なんでこんなことになっちゃったの私の人生…。

出版禁止/長江俊和

つまんねーーーーー読んで損した。
何も期待を超えてこなかったし、普通に不倫女と不倫男が自己の芸術とか不倫をしている禁断性とか愛に酔っぱらってる文章がめちゃきついし、不倫女とおちんぽおまんこする主人公(若橋氏)もマジでよっぱらっててきつくて本当に金払って時間使って損をした…。
そんで最後の考察パートで縦読み、カーーーーーッペッ。
そんで人肉食、意味が分かると怖い話のアプリ版のしょうもないやつかいって…これがめちゃくちゃ売れてるってやばすぎない???日本の読者層のレベルめちゃくちゃ落ちてるやん…。

以上です…。
積読まだまだあるのでよんでいかないかないとな~読書ノートもたまってるのでちまちま書いて行ったり…Noteをやってるのに手書きのノートに書くのってなんでなんっていう話なんですけど、なんか文字を書くのが好きなんですよね。それで。
でもA5サイズのノートはいくらなんでもでかすぎるから次からはA6くらいのノートに書いていこう…そろそろ読書ノートも2冊目!思えば結構読んだなぁ。




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