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「さきめし」というサービス
今日は『さきめし』というサービスについてです。
僕もこのサービスのことは全然知らなかったのですが、昨日の夜にA君から「これやりましょう!」と熱意たっぷりのラインをもらって知りました。
気になって調べてみたのですが、なかなか面白い!というか素敵なサービス!なので、皆さんにも飲食業界で働いている仲間として、その存在を知ってもらいたいと思い共有させていただきます。
そもそも『さきめし』がどういうサービスかというと“ごちそうさまの先払い“をコンセプトに、潰れて欲しくない行きつけのお店に対して先にメシ代を支払っちゃうという『飲食代の先払いシステム』です。
利用方法はスマートフォンのアプリやネット上で登録されている店を指定しメシ代と10%の手数料を先払いするというやり方で、先払いした金額は180日間有効なのでその期間のメシ代は先払いした代金から差し引かれる仕組みです。
あくまでも”飲食代の先払い”なので、経営難を乗り越える根本の解決にはなっていませんが、それでも経営者としてこのコロナ渦で苦しい期間に1円でもキャッシュがあるのは助かります。
そして、このサービスの最も素晴らしい点は『もし経営難で閉店してしまっても返金しなくていい』という点です。
なのでお店側としては、『さきめし』で集めたキャッシュが手元にあるうちに打開策を考えて、苦境を乗り越えた時にお客様にお店でメシを食べてもらうという、美しい関係性をベースとした循環型サービスです。
このサービスを知って僕が個人的に感じたことは2点あります。
まず1点目は、アイデアって無限に転がってるなぁということ。
このサービスは斬新なように見えて、金融的な視点で見れば融資元が銀行から個人に変わっただけだし、仕組に焦点を当てれば飲食店に特化したクラウドファンディングだし、外食産業の歴史を辿ればツケの立場逆転だし、この世に存在しなかった全く新しい発想ではない。
だけど、黒いマスクがバカ売れするみたいに、今までの常識を疑ってみることで新しい発想を生み出すことおができる。
青臭いこと言いますが、きっとベースは諦めない気持ちだと思います。
『きっと無理だろう』って考えてる人にこんな発想思い付くわけがない。
『なんとかできる!』って希望を持ってる人だから、こんなに素晴らしい発想が思い付くわけで、それって僕らの仕事にも精通するんじゃないいかな?
2点目は『経営難で閉店しても返金しなくていい』っていう条件を理解した上で、先払いしてくれるお客様がいるということ。
もしこれが証券だったら絶対誰も買わないと思います。
もしこれがアパレルだったらそこまでのファンがつくかな?
もしこれがアプリだったら似たような商品に乗り換えられておしまいです。
何が言いたいかというと、こんなに愛おしい業界は他にないってことです。
『返ってこなくてもいいからオレの金使ってくれ!うまくいったらその時はその金で旨いメシ食わせてくれ!』こんなビジネス飲食以外成り立たないんじゃないかなと思ってしまう。
そういう業界に身を置いて仕事ができているだけで、実は結構幸せなことなんじゃないかな?ということを『さきめし』を通して感じることができました。