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BTS旋風がイスラエルにも!?

ここ1月、エルサレムのトラムの各駅はこんな感じに(写真①)。韓国発のポップグループ、BTS(防弾少年団)とマクドナルドのコラボメニューの広告です。北米では大好評、インドネシアでは注文殺到+完売で営業停止騒ぎになった「BTSセット」がついにイスラエルに上陸。久しくマクドに行っていない+娘がBTS希望という事で、シャバット前のお昼ご飯に行ってきました。
エルサレム中心部のマクドナルドに入店すると…いつもより「若干混んでるかなぁ~」と言った程度。もともとイスラエルのファストフード界で、絶対的な地位を確立していないマクドナルド。例えば人気のファラフェルやショワルマのスタンドでは昼になると列ができますが、マクドナルドでの行列はあまり見た事がありません。(もちろんアメリカンや海外観光客の団体は除く…)
ただいつもより若干賑やかで中高生が多かったのは『BTS効果』だったようで、ハングルやアニメなどのTシャツを着ているティーンがちょこちょこ居て、注文のタッチパネルに移るBTSメンバーと自撮りする女子たちも散見されました。

娘に聞くとBTSのリアルな知名度は「ファンと呼ばれるのはクラスに4・5人だが、半分はTikTokなどから名前と曲は知っている」と、思った以上の知名度でした。親世代での知名度はゼロに近いためテレビ・ラジオなどメインストリームの媒体では耳・目にしないのですが、マクドナルド公式インスタでは通常の投稿よりも数倍ほどの反応があるなど、SNSを主要ツールとする中高生層にはファンが一定数いるので、そんな彼らたちをターゲットにBTSを前面に出した大規模なキャンペーンをやっているのでしょう(写真②↓)。

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当のBTSミールはチキンナゲット10個にポテトとドリンクで、ソースのスイートチリとケイジャンソースがBTS仕様といったメニュー(写真③)。

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ケイジャンソースは韓国ではなくアメリカなのですが、それより大きな問題はケイジャンソースがアシュケナジー系イスラエリーのティーンには少々辛いという点。セファラディー系の子供たちは幼少期からスパイシーな料理の『英才教育』を受けているのですが、アシュケナジー系の娘には少し辛すぎたようです。BTS仕様のスイートチリは在庫切れで普通に印刷されたソースしかなく、諦めて普通のソースでナゲットを食べていました。(恐らくスイートチリの方が中高生の口に合うため、ケイジャンソースのBTS仕様のみが残っている模様)
ただBTSロゴ+パープルカラーのドリンクカップは好評のようで、(娘を含め)多くのティーンがお持ち帰りをしていました。


アメリカや日本とは少し状況が違いますが、もしかするとこのメニューをからイスラエルにもBTSやK-POPブームが来るのかも知れません。
そして彼らがイスラエルの若い女性の間で広く受け入れられる事は、(戦時国家・兵役から生まれた)イスラエルのマッチョイズム思考が変わりつつあることを意味するので、そういう角度からも今後イスラエルでBTSがどうなっていくのか、日本のグループではないですが注目したいと思います。

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