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詩「赦し」




それは美しくもなく
ましてや神聖なものでもなく
ただひたすらに悲しい涙でした
その涙を流させたのは私です

あなたの眼からあふれた涙は
やがて深い川となり
この私を悔恨の淵へと
押し流すのです

今さらどんな言葉で
償うことができるでしょう
贖うことができると言うのでしょう

私にできることは
遠い岸辺に手を伸ばすように
赦しを求めるだけ





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