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詩「悲しみの心に」
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肩を震わせて泣いている
あの子を目の前にして
君は何もできず
ただ涙を流すだけだった
あのときの幼かった君は
そうするしかなかった
けれど大好きだったあの子の
悲しむ姿を忘れることはなかったね
誰かのそんな姿を
君はこれから何度も目にするだろう
いつかその震える肩に
そっと手を添える人になれたらいいね
悲しみの心に寄り添える人に
なれたらいいね
労わりの言葉を言える
優しい人になれたらいいね
君が憧れた
ヒーローたちのように
読んでいただきありがとうございます。
少年の頃の私は大人しくて、臆病で、
いつもなにかを心配ばかりしている子供でした。
もし今、あの頃の私に出会ったとしたら、どんな言葉をかけてやれるだろう。
そんなことを考えていると、ポツリポツリと詩のようなものが生まれてきました。
今回はその一篇です。