詩「風のように」
風のように生きたい
それが口癖だったあいつは
行先も告げず旅立ったまま
いまだに消息が分からない
きっと自由というコートを纏い
地図も持たずにどこやらの
異国の街の路地裏でも
闊歩しているのだろうか
そんなあいつの生き方に憧れつつ
そよ風ほどにもなれない私は
せめて苔むした石となることに抗い
あいつの土産話を待っている
日常という
代り映えのない時の中で
風のように生きたい
それが口癖だったあいつは
行先も告げず旅立ったまま
いまだに消息が分からない
きっと自由というコートを纏い
地図も持たずにどこやらの
異国の街の路地裏でも
闊歩しているのだろうか
そんなあいつの生き方に憧れつつ
そよ風ほどにもなれない私は
せめて苔むした石となることに抗い
あいつの土産話を待っている
日常という
代り映えのない時の中で