【1年前の投稿を振り返る】


 ーーーーー1年前に投稿ーーーーーーー 

 新学期スタート!!

〜お互いの強みを生かし合い「全員」にとって安心感のあるクラスへ〜

新しい出会い

 4月8日金曜日。時刻は午前8時。職員室で「どんな子どもたちだろう?」とわくわくした気持ちで、仕事をしていると、登校しいてくる子どもたちの声が聞こえてきた。その子どもたちの声から、新学期への期待が伝わってきた。「早く会いたいなあ。」そんな気持ちになった。
 しばらくすると、「失礼します!手紙を取りに来ました!」という爽やかな声が聞こえてきた。5年1組のメンバーの顔と名前は事前に覚えていたため、すぐに「あ!5年1組のメンバーだ!」と気づいた。素敵な笑顔とあいさつで、職員室から去っていった。ますます出会いが楽しみになった。
 またしばらくすると、「おはようございます!名札を買いに来ました!」と数名の子どもたちが現れた。顔見た瞬間「あ!こちらも5年1組のメンバーだな?」と心の中でニヤリとした。名札を渡すと「ありがとうございます!」と元気に返してくれた。何気ないことだが、「当たり前」だと思わず、「ありがたい」と思い、感謝できる姿に素直に感動した。
 
 新任式が終わり、始業式で担任発表があった。私は、食堂にいたためリアクションを見ることができなかったが、ありがたいことに大盛り上がりしてくれたらしい。「あの時の名札売りの先生だ!」とでもなったのであろうか。
 
 教室に向かうと、大拍手で迎えいれてくれた。本当に本当に大きな拍手。大いに盛り上げてくれた。
 正直、このよそ者に対して、どのようなリアクションをするのだろう?と不安な気持ちも少なからずあったため、すごくホッとした。それと同時に、新しく来た先生が安心して教室に入れるように、場の空気を盛り上げてくれる温かい5年1組のみんなにがっつりと心を掴まれた。
 このあとの自己紹介、クイズも大いに盛り上がった。
 すてきな出会いに、心から感謝の気持ちでいっぱいになった。
 
 5年1組が目指すゴールは? 
 自己紹介やクイズ等で大いに盛り上がったあと、「これから、1年間で一番大切な話をするよ。窓を閉め、机の上は綺麗にし、顔を先生の方に向けて下さい。」と伝えたあと、「どのようなクラスを目指すのか?」という話をしました。
 
 目指すクラスは「誰一人見捨てないクラス」です。「誰一人見捨てない」という安心感は、子どもたちに挑戦する勇気を与え、豊かな成長につながると考えています。何より、1年のほとんどをこのクラスで過ごすことになります。「全員」にとって安心できる居場所をつくることは、欠かせないことだとも考えています。

「見捨てる」には、大きく2つあります。1つ目は「相手」を見捨てること。2つ目は「自分」を見捨てること。
では「相手」を見捨てないとは、どういうことなのでしょうか?それは、例えば困っている仲間がいたら手を差し伸べたり、勉強で分からないところがある仲間に「分かる?」と声をかけたりことです。
 
 今日の5年1組にも、「相手」を見捨てないすてきな行動があふれていました。教科書を配った後、全部で何冊あるのか困っている仲間に「12冊だよ?」と一緒に確認してあげる姿。配布した手紙が足らない時、先に後ろの人に回し、その後に自分の足らない分の手紙を取りにくる仲間を思った行動などです。「相手」を考えるところが本当にすてきだと思いました。このような姿が当たり前になるクラスは、「全員」にとって安心できるクラスであると思います。

 2つ目の「自分」を見捨てないとはどういうことなのでしょうか?それは、その気になればできることに全力で取り組むことです。安易に手を抜くことは「自分」を見捨てることになります。豊かな成長にはつながらないと思いますし、手を抜くことが当たり前の「文化」のクラスでは、「全力」は出しにくくなるでしょう。頑張りたい子が「損」をするクラスも「全員」にとって、居心地の良いクラスっとは言えないと思います。

 この点においても、今日の5年1組では、「自分」を見捨てない行動であふれていました。まずは、教科書の名前です。自分のもてる力を精一杯だし、一番丁寧な字で書きました。こういった小さなことでも「自分」を見捨てず、取り組めることは大変立派です。
  
 また、できることを考えて積極的に挑戦する姿もありました。「教科書を運びたいんだけど、手を貸してくれる人はいるかな?」と問いかけると、たくさんの仲間が進んで手を貸してくれました。これは、まさに「自分」を見捨てず、できることに挑戦する行動です。それどころか「相手」も見捨てず快く手を貸すというすてきな行動にもつながります。とても感動しました。そして、これからの成長にますます期待が高まりました。

「誰一人見捨てないクラス」をこれから「全員」でつくっていきたいと思います。

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 どうだろ?この上ない最高のスタートを切っている。

 これが1ヶ月も続いていないことが信じられない。

 あの悪魔のような日々がこれから起ころうとしているとは、本当に怖すぎるんだけれど。

 そしてまた新しい年度が始まるわけで。

 このデータからいうに、「最初の出会いや演出はとっても大切なんだけれど、それだけじゃあいかんよ?なんならそのあとの振る舞いこそ欠かせないものだよ?」ということです。

 このはじめの日にに語ったことを、いかに自分の行動として体現できるかどうか。

 最初を大切にしたら、その言葉にぶれない振る舞いを続けることこそ大切なことである。

 今年度は、結局イライラして感情でぶつかってしまった。
 1人も見捨てないと言ってるにもかかわらず、クラスから声を集めて吊し上げてしまったり、話を聞かずに喧嘩を叱ったり。

 クラスを否定したり。

 そんな行動があるんだもん、信頼関係は崩れると。

 初めは丁寧す気いるくらい丁寧に。

 裏切ることなく、何を許して何を許さないかを示して。

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