【ゴールをイメージする】
自治的な学級に向けて
少しずつ自治的な学級になるように仕組みを整えた昨年度。
4月の初めから多くを任せたわけではない。
スタートは、例年通り。前担任の先生のやり方をそのまま引継ぎ、大きなエラーが出ないように整えた。何を大切にしていたのか、細かなルールまで十分に聞き取りをして、そのままスタート。
ここでいう仕組みとは、当番活動、係活動、宿題の出し方、給食準備、お代わりのルール、連絡帳の書き方など。
少なくとも1ヶ月。ゴールデンウィークあたりまでは、様子を見た。
そして、そのままで良いなと思うところは、そのまま続行。
自分から見て「もう少しこうするといいな」と思うところは少しずつ提案をして、実験的にやってみる。
そして、全体で振り返って、修正するかそのままいくかを共有。
例えば、係活動でいうと、学級通貨を用いることで、より子どもたちの活動への意欲や創造性が発揮されるように思えたので、提案。実験的にやってみると、子どもたちにとってもより良い時間になっていたので、そのまま導入してみた。
宿題の出し方については、全部集めてからチェックをして返していたけれど、子どもたちの学びへの意欲がより高まるには、即時のフィードバックがいいなと思ったし、子どもたちの時間をより増やすためにも、すぐに返却した方がいいと思った。
さらに、自分でチェックできるなとも思ったので、朝t登校したらすぐに出す、その場で確認して返却。
子どもたちはiPadのチェックボックスを自分でタップ。そんな流れにしてみた。
このような繰り返しで、少しずつ仕組みをブラッシュアップし、より子どもたちが自ら動きやすいものに整えていった。
とはいえ、最初からガチガチにこちらから与えすぎては、自分たちで考えて動くというタネすら植えることができないので、初日から余白を残す部分もある。
例えば、教室の電気を消しておく。教科書は事前に持ってこない。机の名前シールは貼らないなど。
こうして少しの余白を残すことで、自分で考えて行動する場面を意図的に引き出す。
電気をつける子がいたら力強くほめることができる。
教科書を運んでくれたり、束を解いてくれたりする仲間にもプラスの言葉をかけることができる。
自分たちでシールを貼れたことも称賛できる。
その時に「これが、自分たちで考えて動くということだよ。」と体験したこと価値づけられる。
子どもたちには「自分たちでやれるんだ!」という自信とイメージをプレゼントすることができる。
昨年度、なぜ3月に自分たちで行動できる子どもたちに育っていったかを考えると、一つに仕組みを一緒に作り、余白を残し、実験と検証を繰り返してきたのだなと感じた。
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