【エッセイ風小説】らしさを求めて。第2話

虚実入り混じるエッセイ風小説第2話です。
第1話はこちらから!

※この物語はフィクションです。
実在の人物とは関係ありませんが、一部私の心情を含む描写がございます。
それが、どこか考えながらご覧ください。

第2話


迷走が、自分の芯を気づかせた

七色の夢

私は、夢見ることが非常に多いのです。
あれなりたい!これなりたい!
簡単に言えばザ・ブ〇ー・ハー〇のあの曲みたいな感じです。

夢を見ると聞くと、聞こえはいいかもしれません。
が、この思考が私を苦しめることになります。

私が、叶えたかった夢は多岐にわたります。
パティシエ・ツアープランナー・スーパーの店員さんなど身近な職業から、フォトグラファー・ラジオパーソナリティと少し手が届きづらい職業まで。
幼稚園からこれまで、夢を転々としてきました。

軸がないと思う方もいるはずです。
心がまぁ弱いんですよ。ハイ。

チキン野郎

夢を見るのはいいのです。
しかし、些細なことで心が折れそうになります。
それで、諦めてしまうような。
情けない私でした。

そうです。チキンなのです。
チキン野郎!
そう罵ってもらっても構わないです。
そう言ってもらえた方がいいかもしれない。
ただ、言い過ぎは辞めてくださいね。
さっきも書きましたが、豆腐メンタルなもんで・・・。

だから、夢を見てもまた諦めてしまうんだな。
これ向いてないんだなと思い始めるのです。
それでもって、夢とか理想なんて見ないほうがラクだろうなと思い始めました。
夢が何もなくなった時。
本当の苦しみが始まるのです。

アンチのせいで私も病むんです!

先ほど、夢を諦めたと書きました。
では、その夢を諦めるきっかけとなったことを一つ。

私が、プロ雀士を目指し始めた専門学校1年生のころのことです。
麻雀の面白さにハマり、麻雀のトッププロリーグ「リーグ・ザ・スクエア」を見始めた時のことでした。
なんとかルールがわかり、楽しく見始めていた時でした。
ふとSNSの反応を見ようと思い、検索をかけました。
当時SNSをやっていなかった私は検索で見ていたもので。

その中で、とんでもなく酷いつぶやきを見つけました。
何でこんなにひどいことを書くんだ・・・。
それも一つ二つではありません。

私は、考えてしまいました。
もし私がなったとして、なんでこんな書かれないといけないの?
絶句しました。

当時のイメージから、このつぶやきをしていたのはおじさんたち。
かつ、結構な手練れたちだと。
(偏見でごめんなさい!!)
そんな実際に戦っていない大人たちが、年下のプロを容赦なく叩いているのです。
私はそれを見て、耐えられない。
そう思ってしまったのです。

もぬけの殻になりまして

会社退職後。
私は、やりたいことはありました。
しかし、本気で夢にしてはいけないんじゃないか。
うまく行かないんじゃないか。
そう思った私は、夢にバッテンをつけ続けました。
バッテンをつけた末路は、夢を失いやりたいことを完全に失いました。

何もない私は、絶望しかありませんでした。
この先どうなる。ヤバいヤバい。
でもうまく行くのか?
こうして最初の一歩を踏み出せずにいたのです。

焦りと時間が反比例していきます。
すると、何が起きるのか。
自分自身が分からなくなります。

諦めが悪い性分で

私は、絶望に例えるべきこの状況を打開するため考えました。
でも、思いつきません。

しかし、ふと思いつきました。
やっぱり諦められない!
こういう現象は、人生で何度かあったのです。
ただ、これまでは全部空振り。
しかし、今回は違いました。
なりたいものに、楽しみながら向き合いました。
だから、今の私がいると思うのです。

「自分の芯を持ってるからですよ!」

動き出した私を、買ってくれた人がいます。
コスプレイヤーのさーやんさんです。

それこそ、前章で書きました不自然な青髪のコスプレイヤーさんです。
(雑な伏線回収ですみません・・・。)
年下ではありますが、さーやんさんが私の恩人でもあります。

前章で書いた指名されたとき、お話する機会がありまして。
こんな会話をしました。

「なんで自分なんかを?」
「私をシンデレラにさせてくれたからです!」
「はっ?」
どうやら、私を撮影した写真がコスプレコンテストで銀賞を獲得したとか。

「私、指示されるのが苦手で・・・。自然体を撮影して下さって自分のリアルが評価してもらえたんです。だから、指名しました。」
「なるほど。」
「だからお願いです!私の専属フォトグラファーになってもらえませんか?」
「私には務まりませんって。」
「お願いします。」

そんな言ってくれる人なかなかいませんでした。
「あと、撮影方法とか自分の意志が固い。この撮影方法は自分の芯を持ってないとできないと思うんですよ!」
この言葉が、どんだけ心に刺さったか。
この言葉が今後の自信にもなりましたし、ポートフォリオワーカーで生きていく覚悟が決まった瞬間です。
本当にありがとう。

第3話へつづく。


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