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想いをみせることで、つながりを取り戻せる|ドラマ感想

これは、以前使っていたブログに当時観ていたドラマ『Woman』から感じたことを投稿した文章。読み返して今も大切だと思い、色あせない言葉が散りばめられたドラマだったので、改めてnoteに投稿することに。

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『Woman』の第6回では、印象的なシーンが3つあった。相関図はこちらに。

【 娘・小春(満島ひかり)と母・紗千(田中裕子)の二人だけの空間 】
今まで互いを拒んできた二人。初めて相手を拒むことなく、自然とお互いの想いを話せた時間がそこにはあった。紗千は、小春を捨てたことをずっと後悔してきた。
小春に「子どもを捨てられますか。」と聞くことで、<私は母親失格だから憎んでもいい>と言っているように聞こえた。そして、今の娘の栞(二階堂ふみ)を守る覚悟の理由が何となくわかった。

「もう二度と子どもを見捨てない」

小春の想いを聞き、涙を流す紗千。なぜか重く一人で背負ってきた紗千の業が少しずつとれた気がした。二人の想いが交差して、言い放った小春の言葉。

「お互いがお互いを想いあうことはないでしょうね」

果たしてないのだろうか。こういう言葉は、本心いや願いの裏返しだと想う。本当は想いあいたいと言っている気がしてならない。

【 川辺での望海ちゃんと陸くんそして栞の触れあい 】
大切な帽子が川に落ちて困っている望海ちゃんと陸くん。遠くから見ていたはずの栞が帽子を拾いにいった。その瞬間、栞は子どもたちに何を想ったのか。

信をスケッチしている絵を陸くんにみられ逃げ出した “過去” の栞。
自ら近づき歩み寄った “現在” の栞。

栞の中で何かが変わった気がした。深夜に小春と栞の交わす言葉も何か棘がとれた気がした。気のせいだろうか。

【 小春と栞の姉妹の会話 】
小春にとっては友だちなどとのありふれた会話。
人との関わりをとらなかった栞にとっては今までになかった会話。

会話し合うことで、二人の糸がつながった気がした。栞の顔から少しだけこぼれた笑顔に、なぜかホッとできた。以前(第4回)でも綴ったけれど、栞にとって小春との姉妹関係という “新しい居場所” を見つけた、そんな気がした。

紗千と小春の、母と娘の糸。
栞と望海ちゃん、陸くんの、子ども同士の糸。
小春と栞の、姉と妹の糸。

つながっていたはずの糸がつながり直し始めた。
この切れていた糸をつなぎあわせるのは、紗千と小春の子どもたち。
糸がつながったときに、「お互いがお互いを想いあう」ことになった。

孤立した社会。
孤立しているのではなく、糸がみえないだけかもしれない。
糸をつなげるのは、“人が人を想う気持ち”。

孤立社会と呼ばれる現代。
みんながその糸をみようとしていないだけかもしれない。
この糸が見えたとき笑顔あふれる社会がくる、そう信じている。

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