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会計とは何か。
『会計で、会社を語ることができる。』
これが私の答え。
そう、会社を語ることが会計の役割。
多くの会社の財務情報からは、何かを感じることはなく、
会社の像も見えてこない。
見えてくるのは、
無色・無臭・無機質の奥行きのない薄っぺらい張りぼての情報だけ。
無害と言いたいが、粉飾などがあるので無害とも言い切れない。
財務情報で表現しているはずの何かが、何も伝わってこない。
いや、そもそも何かを伝えようと、語ろうとしているのだろうか。
何かを伝えようと、何かを語ろうとはしていない。
ただ、財務情報を知らせているだけ。
財務情報はコミュニケーションではなく、メッセージにしかなっていない。
財務情報は、単なる数字情報ではなく、〝言葉〟でなければならない。
数字に慣れていない人にとって、
数字ばかりの財務情報からは、会社の像は何も見えてこない。
数字と数字を関連付け重ね合わせストーリー性をもたせることで、
点が線に、線が面に、面が立体にとなって、
会社の像が浮かび上がってくる。
しかし、慣れない数字を見るだけでは、
点(数字)は点(数字)のままで、関連付けはできない。
たとえ関連付けができたとしても重ね合わせることはできず、
奥行きが生まれず、浮かび上がってこない。
奥行きのないまま浮かび上がらせると、
紙きれのように会社は簡単にバタンと倒れる。