会計は何を語るのか。
本来語るのは奥行きのある情報。
平面にあたる情報は、目に見える定量情報。
平面の向こう側に在る情報が、
定量化が難しく目に見えにくい定性情報である非財務情報。
奥行きまである情報とは、財務情報と非財務情報の二つを併せ持った情報。
平面に奥行きを与えて浮かび上がった像を
いろいろな角度から照らすことで、会社を語ることができるようになる。
デザインの役割「イルミネート」が、ここに関わってくる。
この奥行きにあたる情報をどう示すかが、
会計の課題であり、これを示す必要がある。
その力は、今経理部門に欠けていて求められる、
財務情報の説明力ではなく、会計リテラシー力。
会計リテラシー力とは、財務情報を無色・無臭・無機質なものではなく、
たとえば人間関係を含む奥行きあるものとして捉え直し、物語にする力。
情報に色や匂いをつけ、有機的な情報に変える力。
目に見える情報(数字)だけではなく、
目に見えない情報を感じて読み解き、読み解いた情報をもとにして、
想像して物語に綴る力。
そう、近年耳にするようになったナラティブ力が求められる。
ここでは、ナラティブ力ではなく、〝物語る力〟と呼ぶことに。
この物語る力が会計に欠けていて、
左脳型の理性よりも、右脳型の感性の力が求められる。
そのためには、デザインやアートの力が会計に必要で、
文脈を表現することが求められる。