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あなたとわたし

いつもあなたとわたしはあなたしだいで
わたしはゆっくりとそのやみにすいよせられていく

あなたはそっとわたしをだいて
うそのことばをはく
わたしはそれをいっしゅんうけとめて、
うそだとわかっていながらえみをこぼす

わたしはいつもあなたにだかれてるとき
そっとなみだをながす
あなたはなにかをさっしたように
そっとてをさしのべてすきだよという
おもってもいないのに

あなたがすてていったすいがらを
わたしはすこしすってみる
ふだんたばこをすわないわたしにとって
あなたからかおるたばこのにおいは
すごくはなにのこって、つらくて、くるしくて、
むせちゃうときもあるけど
これがあなたのかおりなんだってかんがえると
もうとりかえしがつかないくらい
わたしのこころはあなたにひきよせられていく

あなたがわたしをすきになればいいのに
それだけでせかいがへいわになるきがした

すきなひとのとなりでねむれないわたしのとなりであなたは、スースーとねいきをたてながらねむっていた
わたしにはそれがわからない
すきなひとのとなりでねむれるあなたのとなりでわたしは、はなうたをうたってかべをなぞっていた
あなたにはそれがわからない
いや、そもそもすきなひとじゃないのだ
すきじゃないからねむれるのだ

であわなければよかった
であったらいけないきがした
あなたをおもって、きょうもねむる
あなたをおもって、きょうもおきる
がっこうもしごともどくしょのじかんも
おんがくだってえいがだってあなたをそうぞうする

こんなにすきなきもちはどこにとばせばよいのだろう
わたしはきょうもあなたをおもってねむるのだ
いつかまたあえたらそのときはちゃんとつたえよう

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