ジグ

つれづれなるままに日暮らしの声聞く

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最近の記事

贅沢三昧

遅れ馳せながら『虎に翼』を見ている。見ていたら、また妻がモデルになった三淵嘉子の別荘が小田原にある、見に行きたいと言い出した。否やはないので了とした。直後に、その日14時から神宮前で会合があることに気づいた。 その旨を謝すと「別に朝イチで出かけてひとりで帰ってくれば良いじゃない」と言われたのでなるほどそれならばと考えていた。 とは言え、家のあれこれ(洗濯だとか掃除だとか)をあらかた済ませると9時も半ばを過ぎていた。小田原に着いたのは11時を回っていたろうか。 その目的と

    • エヴァ博

      妻は建築物を見るのが好きだ。義父が建築士だった関係だろう。俺は「何かを見に出かける」ことへの欲求があまりない。休日はゴロゴロと寝転がって雑誌をみたり、インスタのリールを見ているうちに終わってしまう系だ。 その妻が六本木にある「国際文化会館」に行きたいと言う。なにそれを設計した誰それと誰それが設計したと。 俺だって女房孝行をすることにやぶさかではない。やぶさかではないが、こういう時、それぞれのタイム感が違うのには難儀する。俺は何を見れば良いのか分からない。妻は見たいものが山ほ

      • 国際線ターミナルデート

        息子が渡航するので空港へ行った。息子の常にして「別に見送りいらないっすよ」と言われていたけれど、妻も俺も「空港」が好きだから、顔を合わせることがなくても構いはしないと出かけた。 息子の飛行機は深夜便と聞いていたのに、彼は16時頃に家を出たらしい。そんなLINEが来た。そんなに早く家を出たのは、おそらく彼らのグループと待ち合わせでもしているのだろうと思っていた。 俺と妻は彼を追うでもなく、のんびりと車で空港に向かった。どのターミナルで何を食べるか相談しながらだ。彼は第三ター

        • 日記 2024年10月3日

          人は自分の立場でものを言うと気づいたのはつい最近だ。部署の長は、部署の意見を取りまとめ、取りまとめた方向性を遵守して発言する。だから、会議の最中に、その意見を変えることはない。勝手に変えたら、あの取りまとめの部署会議は何だったんだとなるからだ。 一方で、部署の長はトップダウンで部署の意見を総括することもある。それもまた「部署の意見」として上位の会議に提出される。 いずれにしても、そこに生まれるのは予定調和だけだ。変化はない。 この国に止揚はない。Aなる意見があって、Bな

        贅沢三昧

          香港之夜 #3

          香港の魅力は何なのだろう。もちろん非日常空間に身を置いた高揚感が根底にはある。これまでにも海外にはちらほら赴いた。そのどれも仕事絡みのものだったので、だいたい2週間をひと括りにする感じのものだ。だからそこを離れ、こちらの国際空港に降り立つと、虚脱感があり、喪失感があった。 それぞれの土地の地図を買い求め、行ったことのある場所に蛍光ペンで印をつけトイレに貼った。Googleマップで歩いたところをトレースしてみた。 だから香港だって同じようなものだ。ひょっとして別の人生があり

          香港之夜 #3

          日記 2024年10月1日

          よろしく、2024年の10月。お手柔らかに。

          日記 2024年10月1日

          日記 2024年9月30日

          さようなら、2024年の9月。また会う日まで。

          日記 2024年9月30日

          香港之夜 #2

          旅行に出かける前に、下調べをするのは得意ではない。というか、下調べをしても何もわからないと決めてかかっているところがある。だから、茶餐廳(チャーチャンテン)なんて知らなかった。冰室(ベィン・サッ)も知らなかった。案内してくれた友人が、「重慶大厦(チョンキンマンション)で両替をしよう」と言っていたんだけど、その意味するところも分かっていなかった。重慶大厦が、沢木耕太郎の『深夜特急』にも紹介されていること、かつて魔窟とも呼ばれていたことなどは、行った後で知る。 そこに行った後、

          香港之夜 #2

          香港之夜 #1

          香港旅行を決めたのは、古い友人が駐在している間に訪れたかったからだ。ひょんなことから、その友人は一時帰国をしていて、俺と妻と同じ飛行機で香港に戻るのだとのこと。 心強いことこの上ない。 「空港からホテルまで、電車で行くかタクシーで行くかなんだけど、タクシーだと大体、300香港ドル、ひとり100、2千円くらいね。エアポートエクスプレス、成田エクスプレスみたいなもんね、だとやっぱり、ひとり100香港ドル…ところが、今、3人から5人まで、180香港ドルキャンペーン実施中なんだ」

          香港之夜 #1

          日記 2024年9月25日

          香港に行ってから中国語の勉強をしたいと思ってきた。香港で使われてたのは広東語で、NHKラジオの中国語講座などで学べる北京語とは、特に発音が違うらしいのは『広東語の世界』を読んで知っている。でも、そのおかげで、読むのには北京語の勉強でも香港で通用することもわかった。 まずは、机周りの整頓からと思い、開いたままの中国語単語帳を閉じると、モティベーションも下がる。机に向かって、すぐに単語帳に取り掛かりたいのだ。かといって机周りが乱雑だと、そもそも机に向かうことができない。 つら

          日記 2024年9月25日