「物件ファン」ファン
私は「物件ファン」ファンである。
内覧の皮切りもこちらのサイトで見つけた東福山(広島)の物件だった。
その後、申し込んだら売却と同時に賃貸でも出して、寸差で閉め切っていたり、お問い合わせしても「傾きが酷くて。どうして最近お問い合わせが多いんだろう」と不動産屋に言われたり。
いやそれ物件ファンに掲載したからだろとツッコミましたが。
物件ファンは素晴らしいサイトだ。わたしは大好きだ。
仲介はしない、あくまで「物件をたしなむ」という姿勢で、売り手と買い手を結ぶ他、売却後もずっと記録を残すアーカイブとしての役割も担っている。
本社は京都らしい。しかも写真が少数先鋭。ああ、京都らしいなと思った。私の中で京都は「誇り高き美貌の変人」である。ほめてます。
ウェブでお話をする。zoomの進化版みたいなGoogleのサービスを利用。
質問された場所が普通じゃない、よく私の送った画像を見ていないと疑問に思わない場所だった。私が油絵の具で落書きした扉や、小屋根裏の中身を撤去して明らかになった小屋梁(こやはり)部分。そこがかっこいいという。
不動産屋さんというものは、土地とお金が重要であって、
うちの歴史や建物自体に興味はないので
こうやって物件ファン編集部の記憶の中に「有限会社 〇製作所」としての
〇家の歴史が残ると言う機会をいただけただけでも、
わたしは大変光栄で嬉しく思う。
ここ半年、物件をめぐる、
あまりに殺伐とした金金金のやり取りの中で悲しかったため
救われた思いがした。
まだ現在進行形だけど。
手数料が異常。プラスなぜか地主の雇った不動産の費用までこっちにかぶせてきてる。意味不明である。手数料関係で一千万を越している。そこに税金が加わると2千万近くなる。私の手残りはというと桁が違う。ここまでくるための経費を出しているのも当然すべてわたしだ。
私は2つの不動産屋と一般契約を結んでいるが
1つはおそらく「アーカイブに残す」という概念自体が無い。
(たぶんもう一つも無い)
物件ファンの内覧が入るのは無駄で時間辺りのコスパが悪いので窓口にはなりたくないという。もうひとつは意味がよくわからないけど大きな契約も取れないので引き受けると言う感じだった。
彼らの仕事は「高く売ること」であって、保存ではありませんから
仕方ないですが、物件ファンさんに掲載をお願いすると言ったとき、
不動産その1は「どうしてそんな無駄なお金を使うのか」と本気で疑問を言っていた。
わたしは高い買い手を捕まえるために掲載するのではなく、
勿論そういうユーザーが居たら嬉しいけど、記録を残すこと、
東京大空襲のあと、こうやってコツコツ下町で独自の技術で働いてきた
名も無い人々が今の日本の礎として存在していたことを残したい。
残さないと消えます。
建物を残すことではなく、建物の記録を残すことだけではなく、
人の思いを残したいのです。日本の歴史のひとつを残したいのです。
…と正直に言った気もするが多分聞いてないだろう。
日本人はどんどん減ります。出生率が下がって毎年60万人くらいずつ減ってると言いますから戦時中だ(笑)。賃金が下がり、優秀な人は海外にどんどん流出する。海外からは「良いから」ではなくて「安いから」買うという外国人が流入する。日本人や日本の美学は絶滅危惧種になると
私は本気で予想しています。
わたしは物件ファンファンです。
結果として日本という国、文化、人のための仕事をなさっていると思います。
あの信用できる不動産屋さんを通じて、
よろしければ、と例の可哀そうすぎる目にあっている宇陀市の奥さんにも声を掛けてみよう。
橋渡ししたカントリーライフさんの内覧は実現する。もしそこが仲介になってくれるのなら、記事に窓口として記載できる。出来なくても内覧自体にはオーナー自ら近所だから対応できる。最悪、仲介は遠方でもいいんだ。
いやいや人のことやってる場合じゃない。
わたしもアーカイブ用の生活感のある写真を今夜からPCを発掘しよう。
東京の下町の歴史のひとつとして残したい。
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