着物10買い取り
祖母の部屋からの風景は 本当に23区内とは思えない 。 同じ風景が隣の私の部屋からももちろんキッチンからも臨める。
朝 家を建ててくれた工務店の人が見に来る 色々な梱包材の新品が出てきたのでもらってもらう。
昨夜外れてあけっぱなしになっていた工場の扉があっさり直る。
ずっと開け閉めが渋くて半年ぐらい苦労していたけれど、つけ直せばするすると指一本で動くようになった。
元ずれズボンとも訪れていたものを苦労して開け閉めしていたんだからアホだ。
誰も気が付かなくてクレ556など一生懸命塗っていた。
ただプラスしていくだけではなく 発想を転換してリセットする、
一旦外すという行為は必要だなとこの扉に限らず思った。
断捨離もこの一種かもしれない。
着物10さんに 両親と祖母の着物の買取を大段ボール4箱位送って約180円だった(笑)
銀行の口座を入力したり身分証明書を提出したりする方が手間で時間を取ってメリットがないので
もうお金は要りませんのでそのまま引き取って下さいと言った。
引き取っていただけて ここは送料が無料だし金沢だから 東京からの大きい段ボール4つの負担は大きかったろう。それを差し引かれれば180円でもありがたいとすべきだろう。
捨てるよりましだけれど
シルクのウエスとして 雑巾として使った方が良かったかもしれない(笑) 絹は木製のものを磨くと良い艶が出る。
でもせっかく着物の形状をしているのだからやはり着物として もし一つでも生きかしてもらえるならその方が良い。
私は今まで
古物を扱ってきて 良いものを売ると感謝されると思ってたんだけど
5年くらいか
癌になってから
あまりたくさんの数の着物の売買をしなかった間にもう時代が違う。
今まで古物を扱って、 良いものを適正値段で販売したら、
相手は喜んでくれるものだった。
けれどもうそういう時代じゃないんだ
良いものを、 品物に失礼なぐらい 安い値段で売るのが当たり前で、
特に良いものではない 普通程度の の 新品未使用のものを手放そうとしても
莫大なお金がかかるんだ。
とにかく貧しい。
日本は貧しい。
お財布はもちろん心も貧しい。
何十年も前からお給料が上がらないから みんな余裕がなくて 心がどんどん貧しくなって とにかく安さだけを追求するようになってしまった。
給料が安いから高いものが買えない。
そうやって安く他人を買い叩くということは自分もいずれ安く買い叩かれるということだ。
そうやって日本本来の 文化も予算も 安く買い叩かれて消えていく。
今一番勢いがあるのがそうやって知識のないユーザーから 二束三文以下で買い叩いてリセールするという商売だ。 まあこの利益率なら上場するのは当たり前だろう。
ちょうど団塊の世代がバタバタ 消えていく 時期だからビジネス的にはチャンスだのだろう。
彼らはもう 戦う気力もないし ネットも使えないしリテラシー能力もないから言うがままに
価値のあるものを太陽に 二束三文 いかで手放す。
これは多分不動産にも言えることで家の価格はもっと下がる。
今手放すのは良いことなのかもしれない。 逆に今買うのはバカなことなのだと思う。
私が手放すのは都内23区で駅から9分 それほど暴落は早くないだろう。
なのにそこを手放して 田舎の 最寄りの自動販売機まで車で15分と言うような、 物件としてもここと比較にならないぐらいボロボロのところを買ってリフォームしようとしている。
友達には 正気の沙汰ではないと言われる。
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昨夜から さらに本の選別ブックオフに売るもの捨てるもの 大阪に持っていく物の3種類
今朝からは最後に取り残された戸棚の 引っ越しの荷物の箱詰め。
ダンボール10ほどになった。
20代の頃の手書きの原稿がたくさん出てきて
この頃は絵を書くことが楽しくて仕方なかった。 その時の感覚が思い出された。
夢があった頃 あの特有の感覚
でもこの後さらに30代の デジタルによる ペインターで 毎日 絵を発表した。
あの怒涛のような 毎日。
絵を書き続ける日々。
夢のようだった。
やはり私は絵を書いている時が一番楽しいような気がする。
それから着物を着ている時。
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掃除もさらに徹底的に並行して行う
明日は色々な業者が入るから
本当に空っぽになって最後の荷物もきちんとまとめて宅急便で送らなければいけない。
工場の最後の大きな時計と
廃業のまま時が止まっていたカレンダーを外す
室内の写真もまだ荷物があるから自由には撮れない。
私しか知らない 時刻ごとの
日のさず様子は不動産屋には撮影できないはずだから残しておく
この家は 窓が多すぎて日当たりと風通しが良すぎる。
夜はいつもの部屋から移動して 父と母の寝ていた部屋に移動。
真ん中に鎮座してみた。 エアー親子川の字(笑)
この左で父親は死んだ
廊下を見やると このような風景で夏の暑い時はこの広縁に布団を敷いて 窓を全開して眠ったものだ
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不動産屋からは 買取の買付証明書が 出ると言う今までで最高金額ではあるが
私のやっている掃除、 遺品の整理、 残置品を一つ残らずなくすことはいずれにしても必要なことだから、とわざわざ言ってきたところを見るとやはりエンドユーザーではなく買取業者の方を 可能性として大きくを見ているのではないかと思った。
どんなに家を磨き上げても 解体することになっても 今やっている それは無駄になったと思わないでくださいねという心遣いだと私は感じた。
買取金額としては悪くない だけど条件があった 9月30日までに打ってくれと言う 。 今日じゃねーか。
それは駄目だ。
一般ユーザーに一つも公開しないまま、 レインズに掲載しないまま 終わるくらいなら 良い条件でもお断りだ。
ダメ元でもやらなければ絶対に後悔する。
この話は速攻で断った。