母性本能という都合のいい言葉
メダカの孵化を可愛いと言うと
「母性本能くすぐられるんだね」とか 隣のお爺さまが言われた。
本当にゲロ吐きそうになった。
慣用句として使われる
「母性本能をくすぐられる」とか 本当に鳥肌が立つ言葉だ。
生命というものは 愛しい。
悲しいから愛しい。
それに対する
哀切の念 尊敬の念 畏怖の心
そういうものが全部 愛おしいという言葉に集約される。
それをメスが子供を育てたい という本能的な欲求だというところに、
下卑たところに落とされる
「母性本能」という言葉が気持ち悪い。
母性本能は男の人の発明した言葉で都合がいい。
女は放っておいても子供を育てたいと望む生き物だから
俺たちはそうさせてやってるみたいな上から目線で、
しかもリスペクトしないで済む免罪符になる。
子供を生むことは現代の女性にとって
経済的、自分の自己実現的には
何もいいことない。
自己満足や個人の価値観に依存している。
少子高齢化は資本主義経済において、なるべくして成るものだ。
それでも乗り越えるのが母性本能とか
そういう都合いい言われ方 するんだが
それは社会でもよく見かける
一見相手を持ち上げといて嫌なことを押し付ける構造と似てるなと思う。
母性本能 なんてない。
そんな本能はない。
人間にあるのは 食欲 性欲 睡眠欲 呼吸欲
つまり 生存欲求だけだ。